ランナーズonline

RUNNERS ONLINE

【超還暦ランナー3時間30分への挑戦】リベンジ編第2回 夏のロング走。朝やるべきか、夕方やるべきか!?

2024年9月20日
朝ランのもう一つの魅力、それはマジックアワー・ラン!
朝ランのもう一つの魅力、それはマジックアワー・ラン!

「やばい! 本命レースがもう来月だというのに、30km走やれていないぞ!」

3時間30分切りを目指しているライターの岩谷です。いきなりの言い訳で恐縮ですが、この夏の暑さゆえ、ロング走が全然できていません。日中の暑さを避けるという意味もあり、朝ラン派に転向したわけですが、9月半ばなのに夜明け前の気温26~27℃、湿度90%以上という蒸し暑さなのです。

実は8月下旬のある朝「今日は一日曇りの予報だし、ゆっくりペースだったら30km走できるかな!?」と走り出したのですが、やっぱりいつものようにどっと汗が吹き出し、15kmを過ぎた頃にはゆっくりペース(キロ6分15秒ほど)も保てなくなり失速。「こりゃー無理だ!」とショートカットコースで帰宅。30km走のはずが、23km走で終了してしまったのです。9月になったら少しは涼しくなって覚醒できるだろうと期待するも、待てど暮らせど、一向に涼しくなってくれません。


夏のロング走は、朝より夕方?

月刊ランナーズによると、夏のロング走は夕方から走り始めるのがいいらしいんです。『暑さを味方にする練習法・今夏は「サンセットロング走」』(2024年8月号)という記事がありました。

「サンセットロング走」とは、真夏の18時頃から行うロング走のこと。夕方は徐々に気温が下がり始め、特に後半、体内の水分量が少なくなり、心拍数が上がっていくロング走では走りやすい条件に変わり、身体的にも精神的にも大きなメリットがあるとのこと。暑さのダメージや熱中症のリスクを抑えつつ、走力アップが期待できるというものです。

これに比べて朝は、気温は夕方より低いので走りやすそうに思いますが、実は湿度が高く、熱中症のリスクは夕方と同程度。さらに、長時間走って体温や心拍が上がるタイミングで、日が昇り気温も暑さ指数も上昇していくリスクがあるというのです。

暑さ指数も気温も朝ランは後半上昇、夕方ランは後半下降(月刊ランナーズ2024年8月号より)

なるほど、そういうことか! だから、夜明け前にロング走へと走り出した私は、日が昇り始めた15kmくらいで失速してしまったんですね。この時季、ロング走をやるなら「サンセットロング走」というわけですね!

が、しかし! いかに私が「月刊ランナーズ」信奉者であったとしても、朝ランを夕方ランに変えることはできないのです!


朝ランに転向して昼夜逆転!?

月間走行距離が大幅に延びたことは前回お話ししましたが、その最大の要因は朝ランに変えたことです。それまでは、フリーランスゆえの時間の自由度から、主に夕方走っていました。とはいえ仕事やプライベートの都合で、どうしても走れない日も出てきます。そして、秋から冬にかけては日没時間もどんどん早くなり、走れる時間もどんどん短くなってしまうのです(過去には夜ラン派だったが、転倒経験が多々あり夜ランは回避している)。

そこで目を向けたのが早朝。誰にも邪魔されない、まさにマジックアワー。貴重な走る時間を生み出してくれる魔法の時間です。日の出の約40分前、まもなく空が白み始めそうだけど、まだ真っ暗という時間帯に走り出しています。季節にもよりますが、最も早い夏至のころで3時50分、今現在(9月18日)で4時40分頃のスタートです。

当然、これだけ早起きするためには、夜9時くらいには寝て、以前は夜、時には徹夜でやっていた仕事を昼に集中して終わらせるなど、いい意味で昼夜逆転の生活スタイルに変えていく必要がありました。最初は目覚ましをセットして頑張って起きていましたが、今では、朝3時には自然に目が覚めるほどに。朝ランは、脂肪燃焼に効果的とも言うし、何より健康的な生活スタイルをもたらしてくれたのです。

幻想的な風景が日替わりで見られるのが朝ラン


そういうわけなので、月刊ランナーズが「夏はサンセットロング走がいい」と力説しようと、「やっぱり朝ランはやめられないよなー」ということで、曇りだった昨日の朝、懲りずに30km走にチャレンジしてみました。

とはいえ、やはり気温も湿度も高く、暑さ指数も上昇するのは確実。30km走にチャレンジしてこの前のようにリタイアというのも精神的によくないので、「3時間走」という走り方に変えました。失速しようがとにかく3時間は頑張る。そうすればある程度の達成感も得られるはず。

結果は、予想通りキロ6分も保てず失速はしましたが、3時間はきちんと頑張れました。まあ過酷な条件の朝のロング走ですから、少しはスタミナ強化につながったと信じたい。と思ったら、2018年8月号では天理大学の岩山海渡先生が「夏朝ランはゆっくり走っても速くなる」と解説していました。暑さという環境負荷によって心肺機能への刺激が大きくなり、暑さへの適応反応(暑熱順化)によって血液量が増加するとのことです。

さらに朗報が。週間天気予報によると、今週末からガクッと気温が低くなるとのこと。いよいよ私にも覚醒の瞬間到来か!? 次回、乞うご期待です!

※過去のランナーズ本誌の記事は「ランナーズ+(プラス)メンバーズ」に加入すればデジタル版を読むことができます。詳細は本ページ下部をご覧ください。



岩谷隆志/いわやたかし(62)
フリーランス・ライター兼コピーライター時々デザイナー。メタボ解消目的に40歳を過ぎて走り始める。サブフォー達成以降記録は長年停滞したが、月刊ランナーズの特集を担当したことをきっかけに一念発起。2023年11月のつくばマラソンで14年ぶりの自己ベスト更新(3時間39分34秒)に成功し、現在は3時間30分切りに挑戦中。




ランナーズ1月号 11月22日発売!


新提案! 年代とタイムで算出
あなたの「マラソン偏差値」はいくつ?

フルマラソンのタイムから年代・性別ごとに「マラソン偏差値」を算出! 男女別に各年代の偏差値70、65、60、55、50、45のタイムを一覧にして掲載しています。
「最近加齢で記録が低下してきた」という方のモチベーションアップに、年齢や性別が異なるランニング仲間との記録の比較として、ご活用ください。

「マラソン大会の応援」は人を元気にする!

ランナーズ編集部が実施したアンケートでは、大会でランナーを応援した1148人のうち88.1%の人が「元気度がとても上がった」もしくは「少し上がった」と答えました。
さらに「日常生活でよりアクティブになった」「精神的に前向きになった」と行動の変化を表す回答も。読めばマラソンの応援に行きたくなる本特集、ぜひご覧ください。

フルマラソンレース中の
「三大困った」(腹痛・脚つり・トイレ)を解決!

どんなに練習を積んでも、万全の準備をしても、なぜかトラブルが起こってしまうのがフルマラソンです。この特集では、多くのランナーが経験する「腹痛」「脚つり」「トイレ問題」に対し、コーチや専門家が事前の対策や当日の対処法を指南します。「トラブルなく快走したい」というランナー必見です!



本誌購入は年会費7800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!

「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&過去12年分の記事が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7800円の超お得なプランです。



「ランナーズonline」 一覧に戻る