![]() 川内選手は昨年10月のMGCに至る過程でもレースを活用していた(写真/軍記ひろし)
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早くも年明けのフルマラソンのエントリーも始まってきていますが、皆さんは年間でどれくらいレースに出場しているでしょうか。
昨年10月に実施したランナー世論調査2023の回答では「フルマラソンの記録が速いランナーほど年間のレース出場数が多い傾向にある」というデータが出ており、常にレース(目標)が目先にあるランナーは、日々の練習のモチベーションを継続でき走力も向上しやすい、と言えるかもしれません。
発売中のランナーズ9月号では「レース出場は最高のトレーニング!」を特集しています。その中で公務員時代からレースを多用する川内優輝選手に取材し「川内メソッドの真髄」を語ってもらいました。今回はその一部を紹介します。
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編集部 「レースをトレーニングとして活用するランナー」の元祖といえば川内選手です。毎週のようにレースを走るスタイルになったいきさつを教えてください。
川内 本格的にレース出場数を増やしたのは、埼玉県庁職員時代の2011年で、フルだけで5本走りました。当時、実業団選手ではフルマラソンであれば年に1本か2本が主流だったので、私のやり方が注目されました。ロンドン五輪代表選考でライバルだった藤原新さんが『川内メソッド』と呼んでから市民ランナーにも広まりました。
編集部 12年はフルだけで9本、13年は11本、14年と15年は13本。その他にハーフやトラック種目も走っています。
川内 埼玉県庁職員時代はほぼひとりで練習していたので、なかなか自分を追い込み切れませんでした。競う同僚がいる実業団選手のように40km走を何本もこなすのは無理。どうしたらいいかと悩んだ末、競り合う相手がいるレースを質の高い練習として使えばいい、と考えたのです。大会では交通規制された道路を思い切り走れますし、給水もあり、応援もしてもらえます。正式に記録が残るということも大きな利点です。練習でいくら速く走れても、公に記録としては残りませんから。
編集部 市民ランナーもレースを負荷の高い練習として使えますね。
川内 市民ランナーこそ、レースをトレーニングとして活用すべきだと思います。ひとりで練習している人には特に有効です。ランニングクラブに入っていれば練習会で集団で走ることができますが、それでもいつも同じメンバーだと「自分はあの人より遅い」など自分の中で序列を作ってしまいがちです。そういった心のブレーキをぶち壊し「現状打破」するためにも、レースは有効です。
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ランナーズ9月号では、川内選手が語ったレースを最大限に活用する「川内メソッドの真髄」全文を掲載しています。
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練習変えずにフルが5分速くなる(?)
「ランナーよ、ピッチを上げろ!」
1月の大阪国際女子マラソンで日本人トップの2位に入り、世界陸上の日本代表に選出された小林香菜選手は1分間のピッチ数が220以上。取材を行うと、「ピッチを上げる」ことは市民ランナーがタイムを上げるのに適した方法でした。特に中高年ランナーの皆さんはピッチ増によるタイム短縮の可能性大! 速くなりたいランナー必読です。
春から実践! 速くなるダイエット×15
タイムを縮める上で、減量が効果的な手段であることに疑いはありません。ダイエットというと「美味しいものを食べるのを我慢しなければいけない」というイメージを持ちがちですが、「日々の習慣を少し変える、工夫するだけで減量できるテクニックはたくさんある」と、研究者で自己ベスト2時間46分の記録を持つ髙山史徳さん(34歳)は言います。髙山さん監修のもと「速くなるダイエット×15」を伝授します!
【特別インタビュー2本立て】
早大のランニングサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」出身、卒業後1年で9月の世界陸上マラソン日本代表まで駆け上がった小林香菜選手と、今年の箱根駅伝2区を日本人最高記録で走破、創価大を卒業した今春から実業団サンベルクスと契約を結びプロランナーとして活動を開始した吉田響選手にそれぞれインタビューしました。
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