![]() 12月10日のホノルルマラソンで6位(2時間30分50秒)入賞した原田 拓コーチ
|
皆さんはフルマラソンに向けて、いつどんな「ロング走」を行っていますか? 一般的には、本番1カ月~3週間前にレースペースで30km走を行う、という方が多いのではないでしょうか。そんな方にとっては “革命的” なロング走理論を唱えるのは、箱根駅伝出場経験を持つ名古屋のプロランナー兼トレーナー、原田 拓さんです。
「年間を通して、基本ジョギングで良いので月間走行距離をしっかり踏み、できれば月3回ロング走を行いましょう。スピード練習はフルマラソン本番の4週間前から5~6回の実施でOK」というのが私のフルマラソン練習の考え方です。
これは実体験から導き出したメソッドで、私自身、週1回は42km走を行っています。
インターバルなどスピード走で育てられるLT系の能力とロング走で鍛えられる代謝系能力・脚筋力は、どちらが身につくのに時間がかかるかというと、圧倒的に後者です。なので、時間がかかる方を普段たくさん育てておきましょう、という考え方です。その方がケガのリスクが少なくフルマラソンの「もつ脚」がしっかり作られるので、フルを1回走ったら脚がボロボロになる、ということもありません。
ロング走は1、2回やっても効果がなく、「1回のダメージを減らして頻度を上げることで効果がある」と私は思っています。1回のダメージを減らすためには距離を「安全距離の範囲内」にするのが大事で、その距離を導き出す私が考えた計算式が
【月間走行距離÷4(=週間走行距離)÷3】
です。これでいくと、月間200kmの人で約17km。多くても20kmがその人にとってのロング走です。しかし、フルマラソンで何かが起こるのはたいてい30km以降なので、フルをより安全に楽しむためには、できるだけ42km走をやっておいた方がベターです。だから、42km走が「安全距離の範囲内のロング走」になるために月間走行距離を延ばしましょう、と言っています。ただし月間走行距離は一気に増やすのではなく、前の月の1.2倍までにしてコツコツ増やしていくことが大切です。
ペースは「明日も走りたいと思えるジョギングペース」でOKなので、思っているよりもハードではないんです。指導するランナーの方からは、このスタイルで「フルの後もすぐ練習を再開できるようになった」「フルの翌日に観光も楽しめた」「脚がつらなくなった」という声も聞いています。
発売中のランナーズ2月号では「ロング走革命」を特集。原田コーチのほか、経験豊富なコーチたちが独自のロング走を提案しています。ぜひチェックしてみてください。
※こちらから記事検索ができます。
ランナーズ6月号 4月22日発売!
練習変えずにフルが5分速くなる(?)
「ランナーよ、ピッチを上げろ!」
1月の大阪国際女子マラソンで日本人トップの2位に入り、世界陸上の日本代表に選出された小林香菜選手は1分間のピッチ数が220以上。取材を行うと、「ピッチを上げる」ことは市民ランナーがタイムを上げるのに適した方法でした。特に中高年ランナーの皆さんはピッチ増によるタイム短縮の可能性大! 速くなりたいランナー必読です。
春から実践! 速くなるダイエット×15
タイムを縮める上で、減量が効果的な手段であることに疑いはありません。ダイエットというと「美味しいものを食べるのを我慢しなければいけない」というイメージを持ちがちですが、「日々の習慣を少し変える、工夫するだけで減量できるテクニックはたくさんある」と、研究者で自己ベスト2時間46分の記録を持つ髙山史徳さん(34歳)は言います。髙山さん監修のもと「速くなるダイエット×15」を伝授します!
【特別インタビュー2本立て】
早大のランニングサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」出身、卒業後1年で9月の世界陸上マラソン日本代表まで駆け上がった小林香菜選手と、今年の箱根駅伝2区を日本人最高記録で走破、創価大を卒業した今春から実業団サンベルクスと契約を結びプロランナーとして活動を開始した吉田響選手にそれぞれインタビューしました。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。
※こちらから記事検索ができます。