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秋のフルマラソンが近づいてきましたが、今年は猛暑の影響で夏場練習不足だった人も多いのでは? そんな人でも、少しでもレースでのパフォーマンスを上げるために「今からできる対策」があります。
そのひとつが「睡眠」。6月にサブスリーランナーを対象に行ったアンケートでは、平均睡眠時間は6時間台と日本人全体の平均よりも短かい結果となりました。仕事や家庭で多忙な市民ランナーは寝不足の人も多いのかもしれません。そんな「ランナーと睡眠」について、睡眠改善インストラクターの資格を持つ西谷綾子さんに聞くと、次のようにアドバイスをくれました。
「ランナーにとって睡眠はとても大事。なぜなら、睡眠不足は集中力・判断力の低下、免疫力の低下につながり、風邪をひきやすくなる、疲労回復が遅れてケガをしやすくなる、食欲に関わるホルモンのバランスが乱れて太りやすくなる、などの影響が出るからです。そして睡眠中は成長ホルモンの全体の約70%が分泌され、トレーニングの効果を高める作業が行われています。睡眠はランナーのパフォーマンスに直結するのです。ちなみに、夜あっという間に眠れたり起床4時間後に眠気がある人は慢性的な睡眠不足の可能性が高いです。大切なのは、累積睡眠量を増やすこと。仕事や家庭で忙しい市民ランナーの皆さんは、レース前1カ月間だけでも『1日15分の早寝』を心がけてみてください。継続すれば30日で累積7.5時間稼げます。そして同じくらい大切なのは睡眠の『質』を上げることです」
「すぐに取り入れられるちょっとした工夫で睡眠の『質』を上げることができます。私がよく実践しているのが、耳から上の頭を冷やすこと。夜に練習した日や仕事で興奮がおさまらないときなど、脳の温度が下がって気持ちいいです!」
「深く眠るには、内臓の温度である深部体温が眠り始めに急激に下がる必要があります。脳も内臓なので、脳の温度が高いまま就寝すると、深い睡眠が得られにくくなります。そこで、眠るときに、アイスノンや柔らかい保冷剤をタオルで巻いて、耳から上の頭を冷やしてみてください。首のあたりが冷えると目が覚めてしまうので、枕の上の方に冷たいものを敷いて眠るようにしましょう。冷やすのは最初の30分で大丈夫です。脳の温度が下がって寝付きやすくなり、深い眠りへと導いてくれます。普段から実行すると、脳の温度が下がるリズムがつくられるので、大事な大会前に気分が高揚しても、自然に眠れるようになりますよ!」
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発売中のランナーズ11月号特集『フルマラソン前の1カ月「本気」で過ごせば速くなれる』では、このほかにも西谷さんお勧めの快眠法を掲載。夏場思うように練習できなかった人に実践してもらいたいフルマラソン前1カ月のトレーニングや食事のポイントも各専門家に取材していますので、ぜひ参考にしてください。
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万国共通「走る力は生きる力」
3月2日に開催された東京マラソンは約3万7000人が出走し、海外からの参加者は約1万7000人。2月24日の大阪マラソンには約3万2000人が参加し、海外からのエントリーは約6000人。世界各国のランナーにあなたにとっての「走る力は生きる力」をインタビューしてわかったことは、言葉や文化が異なっても、ランニングを通じて前向きな人生を切り開いていることは万国共通、ということでした。
40年連続サブスリー達成者に川内優輝がインタビュー
今年2月の別府大分マラソンを2時間59分27秒でフィニッシュし、40年連続サブスリーを達成した日吉一郎さん(当時59歳)に、マラソン2時間20分以内で100回以上走破し、ギネス記録保持者である川内優輝選手がインタビュー。「なぜこれほど長い間継続できたのか」を聞きました。
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