![]() (写真/小野口健太)
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1月末から毎週末、フルマラソンレースが開催されています。
フルマラソンの2倍以上の距離を走る100kmは、レースというよりも “旅” に近いかもしれません。
景色や時間の移ろい、そして自分自身との向き合い。
コロナ禍を経た今年、100kmの旅に出かけませんか?
現在発売中のランナーズ4月号では、各大会主催者からの「我がレースの旅」PR など、2023年に日本国内で開催される100kmウルトラマラソン計21大会を紹介しています。
今回は、これまで55回以上ウルトラマラソンを完走した“走る”フリーライターの三河賢文さんがその魅力を綴った一部を紹介します。
私がランニングを始めたのは2011年のこと。大学時代には陸上競技部に所属し、十種競技に取り組んでいた。しかし、社会人となって数年が経ち、いつの間にかアスリートとは呼べない体型に。走り始めたのは “ダイエット” が理由だった。
最初は「一生に一度、フルマラソンを走ってみたい」と思っていた。それが、今では100km、あるいはそれ以上の距離に及ぶウルトラマラソンへ頻繁に出場。
人生初のウルトラは2012年の夏前、知り合いに誘われたのがキッカケで出場した「第2回奥多摩周遊エコ・ジャーニー」。16時間近くかけて完走した(98kmとなっていたが、実際は100km以上あった)。走るというより歩いてのゴールで、まさに満身創痍。レース中は何度も足を止めようとし、ずっと「二度とウルトラには出ない」と考えていた。それなのに、ゴールした時には「また挑戦したい」という気持ちに変わっていたのは、ウルトラだけの魅力があるからだろう。
100kmという道のりは長く、何が起きるか分からない。
アップダウンが舞台の大会も多く、飛騨高山や星の郷八ヶ岳野辺山などは、走るのが嫌になるような坂道があった。2013年の宮古島ではいきなり強い雨風が吹き荒れ、83km地点でリタイアに追い込まれた。同年の柴又100Kでは50km地点でエネルギー切れのためブラックアウトしそうになったり、他にも脱水症状でフラフラになったりと、何も起きないほうが珍しいかもしれない。
しかし、そうした苦難があるからこそ、ゴールの達成感はとてつもなく大きい。
何かが起きる前提で準備し、戦略を練る。
この過程もウルトラの醍醐味と言えるだろう。私にとってウルトラは、いつの間にか、つらさまで含めて楽しさに変わっていた。
三河賢文(みかわ・まさふみ)
千葉県印西市在住、39歳。4人の子を持つフリーランスのライター。ランニングクラブWILD MOVE代表、NPO法人HASHIRU理事。
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⇒ 【inチーム】100kmで目標達成したいランナーへ 3月から「ウルトラマラソンの会」が始動!
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