ランナーズonline

【新連載】伊レジェンドランナーに会いたい 「イタリアの川内優輝(!?)」は伝説のタクシー運転手

2022年9月09日
優勝した2011年の100km世界選手権(オランダ)
優勝した2011年の100km世界選手権(オランダ)

ランナーズ誌でおなじみのジャンルーカ・ディ・メオさんがイタリアのレジェンドランナーを紹介する新連載が、現在発売中のランナーズ10月号から始まりました。

今号では、100km世界選手権で3度優勝の経験を持つ「キング・ジョルジョ」ことジョルジョ・カルカテッラさん(50歳)を紹介。マラソン2時間20分切りを年間16回した経験を持つジョルジョさんとのインタビューを掲載しています。


********


――まず走り始めた頃のことを聞かせてください。

「10歳の時に、父親に誘われてローママラソンのファンランに参加したのがキッカケです。
18歳になり、それまで年齢制限があって出場できなかったフルマラソンに挑戦しました」

――マラソンの自己ベストは2000年に出した2時間13分15秒。この年は年間のフルマラソン2時間20分切りの回数で世界記録を樹立したそうですね。

「記録のことなど何も考えずに、気の向くままにマラソンを走っていただけですけどね。12月になって記録樹立に気づきました」

――2006年からウルトラマラソンを始めています。どのような心境だったのですか?

「何か新しいことに挑戦したい」という好奇心が湧いてきました。初めて走った100kmウルトラは2006年の『パッサトーレ100km(※)』で、この時はレースというより冒険だと思っていました。そして、たくさんの参加者、大観衆、コース途中の風景、すべてが感動的なこのレースに恋したのです」

――100km世界選手権で2008、2011、2012年に優勝しています。

「イタリア代表のユニフォームを着ると、気分が良くなり、いつも以上の力が発揮できます。2008年の世界選手権は、ローマ近郊の街タルクイーニアでの開催だったので、自宅からレース会場まで自分のタクシーで向かったことを覚えています」

――「タクシードライバー・ジョルジョ」はイタリアのウルトラランナーの中では今も伝説として語られています。

「2013年までタクシー運転手を続け、今は妹のリディアと始めたスポーツショップ『CALCATERRA SPORTS』を経営しており、ランニングクラブも開催しています」

――当時の練習量は?

「月間800~1000kmです。毎日42.195km走ると決めて、朝21km走り、6時間タクシーを運転して、夜にまた21kmという生活をしていました。現在は少し減りましたが、とにかく距離を踏むことが好きなんですね。それがずっと私のモチベーションになっています」

――今年2月で50歳、5月に開催された「パッサトーレ100km」で3位に入りましたね。

「当初は出場するつもりはなくて100kmのトレーニングはしていなかったのですが、昨年末に亡くなったこのレースの創設者であるピリさんを偲びたいと思い、エントリーしました。走れる限り、走り続けていきたいと思っています」


※パッサトーレ100km…1973年から続くイタリアの100kmロードレース。


現在発売中のランナーズ10月号では、フル2時間20分切り回数のギネス記録を持つ川内優輝選手からのコメントも掲載しています。

※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ12月号 10月22日発売!


さぁ、フルマラソン挑戦!
「30kmの壁」を突破する思考法

フルマラソン30km以降の失速を防ぐことは多くのランナーにとって永遠の課題。では、フルマラソンで失速しないランナーは何を考えてどんな行動をとっているのか。その理由を解明すべく、ランナーズ編集部はメールやSNSで「マラソンで失速しないランナー」にアンケートを実施しました。
失速しないランナーの分析に加え、スポーツ心理学研究者による失速対策法や運動生理学者による「失速しやすい条件」を解説。フルマラソンで快走したいランナーは必見です!

短期連載 100日間でサブフォー達成最終回

最終回の今号は「本番レース快走のために残り10日前から我慢すること×9」を解説します。
「直前まで練習を頑張りすぎる」「ドカ食いのカーボローディング」「宿泊先での長湯やサウナ」など、あてはまることはありませんか? サブフォー目標以外のランナーも参考になる内容です。

東京2025世界陸上競技選手権大会
ここが凄いぞ小林香菜選手!

東京2025世界陸上競技選手権大会が9月13日から21日に開催されました。
マラソンで女子の小林香菜選手(大塚製薬)が7位に入賞。小林選手は早稲田大学時代、「早稲田ホノルルマラソン完走会」というサークルに所属していました。サークル出身の元市民ランナーが世界陸上入賞にたどり着いた強さの裏側に迫ります。



本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!

「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。



※こちらから記事検索ができます。

「ランナーズonline」 一覧に戻る