![]() 青島太平洋マラソン(2021年12月12日、撮影/青山義幸)
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3月6日(日)の東京マラソンは、感染症対策の徹底により一般ランナーも含めた開催に向けて準備を進めることが、2月18日に発表されました。大会の開催を信じてトレーニングに励む皆さんにランナーズ編集部がお勧めするのが「今こそ、最高ポジティブ脳でフルマラソン快走!」です。「開催してくれて、ありがとう!」その〝感謝〟の気持ちを持つことで脳が活性化し、マラソン30km以降の快走につながることは、科学的にも明らかになっているのです。昨年12月12日に開催された青島太平洋マラソンの優勝者も、ポジティブ脳効果を実感していました。
「今日は楽しくて楽しくて、ハーフ地点までがあっという間に感じられ、強い向かい風が吹くことがあった後半の海岸線でも身体が動きました。平日に『今週末はレースだ』というワクワク感を久々に抱けたことも、今日のポジティブな脳の状態につながったのではないでしょうか」(男子優勝・河野孝志さん)
「感謝の気持ちが集中力の向上につながる」と語るのはメンタルトレーナーの西畑良俊さん(41歳)です。
「(感謝の気持ちを持った時に)脳内で生じるセロトニンやオキシトシンは、自律神経や血流を整える役割を持つので、レース中の集中力が高まり、無駄なエネルギーを消費することがなくなります。『ありがとう』を繰り返し心の中で唱えたり、実際に言葉にすることによって〝ポジティブ脳効果〟がより一層高まることもお伝えしておきます」
ランナーズエイド・カイロプラクティック代表の後藤敏雄コーチは「レース中のポジティブ脳の持ち方」をシーン別にアドバイスしています。
Q.
レース後半に必ず脚が痛くなる……
A.
脚を叩く!
私の考えとして根底にあるのは全てプラス思考に転換することです。脚が痛くなった場合はまず、自分の限界に近いところまで追い込むことができている証と捉え「なんでダメなんだ」と悲観する前に、そこまで頑張ってくれた自分の脚や身体に感謝してください。それでも脚の痛みが消えなければ太ももなどを強めに叩いてみてください。基本的に脳はもっとも強い刺激に集中しやすいので、外部から質の違う刺激を入れることによって、疲労が原因で生じた当初の痛みをごまかすことができます。
Q.
上り坂で一気に苦しくなる
A.
イーブンペースは心がけない
レースはイーブンペースで走ったほうが良い、という気持ちが前提としてあると、上り坂でラップタイムが落ちた時に「ヤバい」と焦ってしまいがちです。上り坂で落ちたラップタイムは下り坂でカバーすればOKです。また、坂の頂上までの距離が長いと「きつい」「長い」と考えてしまうことがあるので、上り坂走行中は地面や足元を見ていたほうが無難です。
Q.
毎回歩いてしまう
A.
元気が出るものに注目!
脳は自分が意識していることの関連情報を気づかぬうちに取捨選択していると言われています。「今日も歩いてしまいそう」などと思い込んでいると、たとえば少し脚が張ってきただけで「まずい!」と過剰に捉えてしまいます。そのため私がお勧めするのは、ポジティブな言葉を常に自分の視界に入る場所に書いておくことです。また、基本的には脳は楽をしたい臓器なので歩いている人を見るとついつい「自分も歩きたい」と思ってしまいます。レース中はとにかく元気が出るものに目を向けましょう。
![]() レース中はとにかく元気が出るものに目を向けよう
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練習変えずにフルが5分速くなる(?)
「ランナーよ、ピッチを上げろ!」
1月の大阪国際女子マラソンで日本人トップの2位に入り、世界陸上の日本代表に選出された小林香菜選手は1分間のピッチ数が220以上。取材を行うと、「ピッチを上げる」ことは市民ランナーがタイムを上げるのに適した方法でした。特に中高年ランナーの皆さんはピッチ増によるタイム短縮の可能性大! 速くなりたいランナー必読です。
春から実践! 速くなるダイエット×15
タイムを縮める上で、減量が効果的な手段であることに疑いはありません。ダイエットというと「美味しいものを食べるのを我慢しなければいけない」というイメージを持ちがちですが、「日々の習慣を少し変える、工夫するだけで減量できるテクニックはたくさんある」と、研究者で自己ベスト2時間46分の記録を持つ髙山史徳さん(34歳)は言います。髙山さん監修のもと「速くなるダイエット×15」を伝授します!
【特別インタビュー2本立て】
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