![]() 写真/小野口健太
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市民ランナー100人(平均年齢44.5歳、平均走歴7.4年、平均月間走行距離143.3km)に対して行われたあるアンケートの結果では、痛みや違和感でトレーニングを中止したり減らしたりした経験がある人のおよそ7割が、走歴5年未満だったそう。一方、走歴10年以上の人は2割以下だったとか。
走り始めて5年はタイムがどんどん縮まる楽しさで、練習量を増やして続ける傾向があるようです。しかし心肺機能は1週間程度でも成長するのに対して、脚筋力の成熟には相応の時間を要するためです。
健康寿命を延ばす視点で考えたとき「痛みなく走り続ける」工夫も大切です。そこで提案したいのは「その場ジャンプ」での筋肉の伸張反射の活用です。
ジャンプ運動は筋・腱(バネ)を活用した動きです。
接地の瞬間、筋肉は断裂を防ぐため反射的に収縮しようとします。反射は無意識の動きなので、伸張反射をうまく使えると「頑張らなくても」筋肉のパワーを出せるようになります(ランニングエコノミーの向上)。筋量や伸張反射は加齢による影響を受けやすく、活用しないと機能が低下します。ですから意識的に活用するのがいいのです。
縄跳びのような、両足でのジャンプは3分程度でヘトヘトになります。ランニングも同じジャンプ運動ですが、着地衝撃を前進するエネルギーに変換しているのに対して、両足ジャンプは垂直に飛び上がることで着地衝撃を全身で受け止めているためです。それだけトレーニング効果は高いのです。
ランニング後に、1分間のその場ジャンプを1~3セット実施してみましょう。
バネを鍛えると同時に、2~3分でも「ゼイハア」と心肺を刺激できるため、短時間でもトレーニング効果が高い方法です。
![]() イラスト/庄司猛
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●1分間ジャンプ
腰に両手を当て、上半身の反動を使わないよう両脚ジャンプを行う。背筋を伸ばしひざを深く屈曲させない。
ランニング後に、1分間を1~3セット行う。バネを鍛えるとともに、心肺にも刺激を入れられる。
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