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金哲彦が伝授 マラソン練習勝負の3週間!

2022年2月02日

「フルマラソンで記録を狙うなら本番前に3週間の集中トレーニングをすることが重要」と語るのは、ランニングコーチの金哲彦さん。"疲労困憊になるまで追い込めば必ずレベルアップできる"という、金哲彦流レース6~4週間前に行う「勝負の3週間」のトレーニングを紹介します。昨年、NHK BS1「ランスマ俱楽部」で金さんから「勝負の3週間」の実践を伝えられた、本誌2021年4月号表紙モデルの佐野千晃さんが、なぜ3週間頑張ることが重要なのか尋ねました。


佐野 金さん、今日はよろしくお願いします。一年前に「ランスマ倶楽部」で「マラソン練習、勝負の3週間」を実践した時はすごくキツかったです。まずはフルマラソンの前に3週間、ハードな練習を続けることの重要性について教えてください。

 そもそも人間(ランナー)の身体はキツい練習での「破壊(負荷)」と休養での「回復」を繰り返すことによって鍛えられます(スピードやスタミナが養われます)。その面で3週間、負荷の高い練習を行い、1週間負荷の低い練習で身体を回復させる、というサイクルは生理学的に理にかなっていると考えています。レース本番の6~4週間前からこれを実践して最後に疲労を抜けば、「絶好調」の状態でスタートラインに立つことができます。

佐野 金さんはいつからこの考え方をお持ちなのですか?

 現役時代や実業団の指導者時代も同じような理論でトレーニングに取り組んでいました。ただ、はっきり体系立てたのはニッポンランナーズを創設してからです。市民ランナーが限られた時間の中で速くなるのに適した内容ではないかな、と。

佐野 なるほど。「こんなランナーに実践してほしい」というのはあるのでしょうか?

 前提として基礎となる練習をある程度積んできた、サブフォーより速い目標を設定している方です。

佐野 ランナーズ読者の方が取り組む場合の練習メニューを教えてください。

 一般的には平日はなかなか時間をとれないランナーが多いと思うので、毎週末、強度の高い練習を2日連続行う「セット練習」が基本です。一日はマラソンペースを意識した実践練習(5km×2本や20km走など)、もう一日は20km以上のLSDなどの長い距離を走るスタミナ練習です。練習メニューの詳しい解説はランナーズ3月号で紹介しています。


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きん・てつひこ
プロランニングコーチ。早稲田大学時代に箱根駅伝5区で区間記録樹立。2001年に「NPO法人ニッポンランナーズ」を設立。現在はテレビの解説でも活躍。1964年生まれ。

さの・ちあき
本誌4月号表紙モデル(昨年)。フルマラソン自己ベストは3時間14分23秒(2019東京)。現在、NHKBS1「ランスマ倶楽部」の番組内でサブスリーを目指している。1992年生まれ。



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