原書と自身が編集した日本語版を持つ福島舞さん
|
今年7月に出版された「ランニング王国を生きる~文化人類学者がエチオピアで走りながら考えたこと~(青土社刊)」の原書は、フルマラソンを2時間20分で走るイギリスの文化人類学者、マイケル・クローリー氏がエチオピアへ行き、1年3カ月にわたって現地のランナーたちと同じ生活・練習を送る中で、彼らの速さの秘密や文化について研究した本です。
編集したトレイルランナーの福島舞さん(36歳)が本の魅力を語ってくれました。
原書の「Out of THIN AIR」は2020年11月にイギリスで出版されました。エチオピアのランナーには1964年の東京五輪で優勝したアベベ・ビキラ、かつて「皇帝」と呼ばれトラック競技やマラソンで世界記録をつくったハイレ・ゲブラセラシェなどがいます。
日本語版の編集を進める中で、私が印象的だったのは、著者が現地の選手たちと一緒に走って苦しくなった時に「自分を変えるには、誰かと一緒に走らなきゃダメだ。自分のペースじゃなく、相手のペースに合わせるんだ」と言われた場面です。エチオピアでは速くなりたいランナーは常に誰かと走り、ひとりで走ることはほとんどないのです。また、舗装された道は週1回しか走らないなど興味深い内容がたくさん書かれていました。平日はひとりで舗装路を通勤ランしている私にとっては、衝撃でした。
ランナーの皆さんはもちろん、エチオピアの生活を知るための読み物としても楽しんでいただけるはずなので、ぜひ読んでいただきたいです!
|
福島舞:
青土社の編集者。週末にはトレイルランナーとして国内外のレースに出場する。フルマラソンのベストは2時間54分51秒。
福島舞さんへのインタビューは12月号に全文掲載しています。
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ12月号 10月22日発売!
さぁ、フルマラソン挑戦!
「30kmの壁」を突破する思考法
フルマラソン30km以降の失速を防ぐことは多くのランナーにとって永遠の課題。では、フルマラソンで失速しないランナーは何を考えてどんな行動をとっているのか。その理由を解明すべく、ランナーズ編集部はメールやSNSで「マラソンで失速しないランナー」にアンケートを実施しました。
失速しないランナーの分析に加え、スポーツ心理学研究者による失速対策法や運動生理学者による「失速しやすい条件」を解説。フルマラソンで快走したいランナーは必見です!
短期連載 100日間でサブフォー達成最終回
最終回の今号は「本番レース快走のために残り10日前から我慢すること×9」を解説します。
「直前まで練習を頑張りすぎる」「ドカ食いのカーボローディング」「宿泊先での長湯やサウナ」など、あてはまることはありませんか? サブフォー目標以外のランナーも参考になる内容です。
東京2025世界陸上競技選手権大会
ここが凄いぞ小林香菜選手!
東京2025世界陸上競技選手権大会が9月13日から21日に開催されました。
マラソンで女子の小林香菜選手(大塚製薬)が7位に入賞。小林選手は早稲田大学時代、「早稲田ホノルルマラソン完走会」というサークルに所属していました。サークル出身の元市民ランナーが世界陸上入賞にたどり着いた強さの裏側に迫ります。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。
※こちらから記事検索ができます。