ランナーズonline

【週刊ランナーズ】17年前、箱根の5区(山上り)を走った大村 一さん 250m坂ダッシュで、37歳で2時間29分台の自己ベスト

2018年4月11日

「箱根の5区で、最後に抜かれた悔しさが、ずっと心に残っています。市民ランナーとして走り続ける今でも、何かを達成することで、あの日を取り返したい、そう思っています」
と話すのは、2001年の箱根駅伝に、法政大学の5区として出走した大村一さん(39歳)。この年は、2区で先頭に立った法政大学が、4区終了時点までトップをキープ。先頭でタスキを受け取った大村さんは、追い上げてきた順天堂大学、中央大学と激しいデッドヒートを繰り広げたものの、最後に力尽き、先頭から55秒差の3位で芦ノ湖のゴールに辿り着きました。

卒業後は、地元・長野県の塩尻市役所で働きながら(現在は長野県庁に出向)、ランニングを続けています。
「トレーニングは片道6kmの通勤ランが中心です。ただゆっくり走るだけだと腰が落ち、スピードが出にくい走りになってきます。3~4年前には、5000mで16分が切れなくなっていました」

そんな時、始めたのが坂ダッシュでした。
「週に1回、県庁のランニング仲間たちと一緒に、7~8kmのジョギングをしています。そのコースの中間地点くらいに、箱根の5区より急な、250mくらいの長さの坂があります。そこを全力で3~5本上り下りするトレーニングを、2年ほど前から始めました。効果はテキメンでした。上りで心肺機能や脚力が鍛えられるだけでなく、下りで腰高フォームが身につき、ラクにスピードが出せるようになりました」
5000mの記録は再び15分台に戻り、2017年のびわ湖マラソンでは、2時間29分1秒と、37歳にして初めて2時間30分を切りました。

「箱根を走った2カ月後に、同じびわ湖に出た時は、35kmから歩くのに近いペースになり、2時間38分近くかかりました。まさか2時間30分を切るのに、15年もかかるなんて(笑)。4月15日(日)の長野マラソンに出場予定ですが、2時間30分を切って、自己ベストを更新したいですね」

坂道走に興味を持った方は、現在発売中のランナーズ5月号の特集「速くなるには、坂道が近道」も併せてお読みください。

(ランナーズ編集部 栗原)

2017年の松本マラソンで、短距離走者のように胸を突き出してゴールする大村さん(2時間42分59秒)
2017年の松本マラソンで、短距離走者のように胸を突き出してゴールする大村さん(2時間42分59秒)
松本マラソンゴール後の一枚。ちなみに箱根5区を走った当時は金髪でした
松本マラソンゴール後の一枚。ちなみに箱根5区を走った当時は金髪でした

※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ6月号 4月22日発売!


練習変えずにフルが5分速くなる(?)
「ランナーよ、ピッチを上げろ!」

1月の大阪国際女子マラソンで日本人トップの2位に入り、世界陸上の日本代表に選出された小林香菜選手は1分間のピッチ数が220以上。取材を行うと、「ピッチを上げる」ことは市民ランナーがタイムを上げるのに適した方法でした。特に中高年ランナーの皆さんはピッチ増によるタイム短縮の可能性大! 速くなりたいランナー必読です。


春から実践! 速くなるダイエット×15

タイムを縮める上で、減量が効果的な手段であることに疑いはありません。ダイエットというと「美味しいものを食べるのを我慢しなければいけない」というイメージを持ちがちですが、「日々の習慣を少し変える、工夫するだけで減量できるテクニックはたくさんある」と、研究者で自己ベスト2時間46分の記録を持つ髙山史徳さん(34歳)は言います。髙山さん監修のもと「速くなるダイエット×15」を伝授します!

【特別インタビュー2本立て】

早大のランニングサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」出身、卒業後1年で9月の世界陸上マラソン日本代表まで駆け上がった小林香菜選手と、今年の箱根駅伝2区を日本人最高記録で走破、創価大を卒業した今春から実業団サンベルクスと契約を結びプロランナーとして活動を開始した吉田響選手にそれぞれインタビューしました。



本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!

「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。



※こちらから記事検索ができます。

「ランナーズonline」 一覧に戻る