|
レース前は身体の凝りをほぐすことが重要、というのは多くの指導者が語っていること。2014年1月号で江本卓(現英卓)コーチが勧めていたのは、「肩ストレッチ」。
「日常生活の中には多くのストレスが潜んでいますが、レース前のコンディショニングにおいて、実はこれが大きなポイントになります。というのも、ランニング中は肩と脚をローリングさせながら推進力を得ていますが、ストレスを受けると肩(肩甲骨周囲含む)の筋肉が凝り固まり、ローリング運動がスムーズに行われなくなるからです。その結果、後半バテやすくなり、脚の痛みも出やすくなります。このような理由から、市民ランナーこそ、肩を徹底的にほぐしてスタートラインに立つことが重要です」
また、16年10月号で60代サブスリー鍼灸師の村田玲一さんはレース前の「腰ほぐし」を提案。「腰をほぐすと脚の痛みを予防できるだけでなく、腸や呼吸にいい影響が出ることもあります」
|
ランニングコーチ・トレーナーの高岡尚司さんが「レース1カ月前からのチューニング」としてお勧めするのが、「呼吸を整える日常の過ごし方」をすること。
「長時間のデスクワークなどで身体が縮こまりがちな生活をすると上半身の前面(首、胸、肩、腹)の筋肉が硬くなり、スムーズな呼吸を妨げます。マラソンは有酸素運動ですから、呼吸がスムーズでないとその分心拍数が上がります。反対に、良い呼吸ができていれば体内で酸素を十分に活用できるため、糖質ではなく脂肪をエネルギーとして走れるようになります。また、栄養素が体内を巡りやすくなり、老廃物を除去できるようになるため、疲労回復も速くなります。『呼吸をスムーズにする生活』をすれば、疲労の蓄積を抑えられるとともに、走力が高まることになるのです」
具体的にはデスクで上半身反らしや首をゆるめる、走らない日に縄跳びをすることなどを推奨している。
|
レース前の不安要素を消し去るため、マラソン完走クラブの中田崇志コーチがレース1週間前から意識しているのは、ランナーとしての理想に近い生活を送ること。「ストレスや疲労など、マイナス要因をあの手この手を使って排除することで、体調が良くなっていきます」
通勤中にカバンを持つ手を左右入れ替える、オフィスでは足を台の上に置くことで血流の悪化を防ぐ、全身の筋肉が固まらないように2時間に1度は歩く、自宅ではPCの電源をオフにし、睡眠時間を通常より長くして、眼精疲労や凝りを解消する、などだ。
さらに、これらを実行することやイメージトレーニング、同僚にレース出場宣言をすることで日常から適度な緊張感を持つことができ、メンタルにも好影響があるという。「心身ともに良い状態でスタートラインに立つことにつながります」
|
マラソン当日に慌てず準備するための方法として、あすリードRCの松井祥文コーチが勧めるのが、「前日に行う行動10カ条」。まず起床時間や朝食・排便のタイミングをレース当日に合わせ、スタート時間に合わせて散歩も行う(この時、同時刻の気温を体感するのでウエア選びの参考にもなる)。「理想は7日前からですが、前日だけでもバイオリズムを当日に近づけます。特にスタート直前のトイレ行列は精神的にかなりの焦りにつながるため、排便のリズムを身体に刻み込んでおくだけでも安心感が得られます」
その他にも「走らない、立ちっぱなしにならない」「これまでの練習日誌を読み返して心を満足させる」などの項目がある(後ページに記載)。「前日は試走をする人もいますが、身体を動かすより脳内シミュレーションをして当日の動揺につながる要素を排除しましょう」
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ9月号 7月22日発売!
脳のリミッターをはずして速くなる!
「僕は脳のリミッターをはずすことができるから、力を出し切れる」。1月のニューイヤー駅伝で22人を抜いたプロランナー・吉田響選手はそう語ります。「失速の原因は脳がブレーキをかけること」という理論を度々取り上げてきた本誌は今回、吉田響選手に「吉田流・脳のリミッターのはずし方」を徹底インタビュー。ランナーの実体験から、ランナーが脳のリミッターをはずして持てる力を最大限に発揮する方法を学びます。
ジョグジョグが聞く、教えて! あなたのMy Run, My Peace
純烈・後上翔太
50周年記念キャラクター・ジョグジョグが、走ることの魅力を探る連載第7回。今回は、歌謡コーラスグループ・純烈のメンバーとして、全国各地の温浴施設でも数多くのステージに立ってきた後上翔太さん(39歳)。「お風呂とマラソンの相性は最高。銭湯×ランニングの親善大使になりたい」と語る後上さんのランニングライフを聞きました。
夏を制する黄金タイムは?
朝ラン vs 夜ラン
これからの時期、日差しの強い昼間走ることは、とてもではないが難しい‥‥‥。では、いつ走るかというと、候補となるのは必然的に「朝」と「夜」の2つ。本企画では、朝ラン派と夜ラン派が実践談を通してそれぞれの利点を紹介。さらに、練習効果を倍増させる方法や、「朝起きてすぐに走り出しても大丈夫?」「夜にスピードを上げて走ると、その後なかなか眠れない」などのお悩みに専門家が答えます。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。
※こちらから記事検索ができます。