トレーニングの成果を大きく左右するマラソン1カ月前からの疲労抜きとコンディショニング法を紹介。
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マラソンに向けて疲労を抜くために走行距離を減らしていくのが「テーパリング」。マラソン完走クラブの中田崇志コーチお勧めの方法は、「1週間ごとに少しずつ減らしていく」というもの。一気に減らすと、早い段階で調子が上がってしまい、スタミナが低下した状態でレース本番を迎えてしまったり、トレーニングで高い負荷をかけ過ぎることで、逆に疲労が蓄積されるケースがあるという。
表は中田コーチが意識している目安で「疲労の抜け具合は直前のトレーニング状況に起因するので、走力に関係なく全てのランナーに参考になります」
テーパリングの間は
①普段のジョグより「速く走る日」と「ゆっくり走る日」をつくる
②コースのバリエーションを増やす。起伏のあるコースを加えるのがお勧め
③2週間を切ってから、走ろうか迷った日は走らない
ということを意識する。
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2009年12月号でスポーツ栄養アドバイザーの山根武司さんが推奨したのが「肝臓ケア」。肝臓は、体内で発生した疲労物質、体外から入ったアルコールなどの毒素を解毒したり、食べた物を体内に栄養素として吸収させる役割を持つ。これらの機能は疲労が抜けることで向上することから「肝臓疲労を抜けば、筋肉疲労の抜けも早くなり、栄養も身体の隅々まで行きわたるようになる」というのがその理論。また、グリコーゲンを貯蔵できる量が増えるので、カーボローディング効果が高まるという。
最も簡単な肝臓ケアは、練習の質と量を落とし飲酒を避け、負担をかけないことだが、練習スケジュールや付き合いから難しいことも。そこで山根さんがお勧めするのが、「何も食べない時間を8時間以上作らないこと」。肝臓のグリコーゲンは、8時間でほぼ枯渇。その間にエネルギーが補給されないと、血液中の栄養素を吸収してしまい栄養素不足に陥るので、間食をとるのが良いという。
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カーボローディングはレースの1週間前から食事と練習の両方を調整しながら、筋肉中に運動のエネルギー源となるグリコーゲンを、より多く蓄えていくという食事法。マラソン30km過ぎのスタミナ切れを防ぐため、筋肉中に多くエネルギーを貯える方法として考えられた。
カーボローディングには「古典的」とされるものとやりやすい「改良法」とされるものがある。古典的な方法は、レース1週間前程度に疲労困憊まで走ってから低糖質食の期間を経て高糖質食をとる。しかし、この方法は低糖質期に体調を崩しやすいなどの問題があった。それに対して「改良法」はレース3日前頃に日常食から高糖質食に切り替えるというシンプルなもの。この方法でも、筋肉中のグリコーゲンは1.5倍ほどに増えるため、市民ランナーにとっても実行しやすい。
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体重が軽くなれば速くなることはある程度までは間違いない。故・田中宏暁先生は「個人差はありますが、1カ月で3kg程度の減量なら、それほど難しいことではありません。知恵を使えば、無茶な練習や食事節制をせずとも、体重は減らせます」として、
①身体を1km運べば体重(kg)あたり1kcal消費する
②体脂肪1kg≒7000kcal
と2つの公式を提示。「上手に体重を減らすには、この2つの公式を用い、エネルギー収支(食事で摂取するエネルギーマイナス消費するエネルギー)がマイナスになるようにランと食事を計算して行うことです。レースの半年前だろうが、1カ月前だろうが、この基本的な方法は変わりません。大切なのは、この計算は1食だけで完結させるのではなく、何日かをトータルで考えることです。私自身は2カ月で8kg減らしましたが、前後の距離を増やすことで飲みに行ったり甘いものを食べることもできました」
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現代人の多くは慢性的な睡眠不足を抱えている(本誌がサブスリーランナー向けに行ったアンケートでも平均睡眠時間は6時間台)。そこで睡眠改善インストラクターの資格を持つ西谷綾子さんが推奨するのが「レース1カ月前は1日15分早寝すること」だ。
「ランナーにとって睡眠はとても大事。睡眠不足は集中力・判断力の低下、免疫力の低下につながり、風邪をひきやすくなる、疲労回復が遅れてケガをしやすくなる、太りやすくなる、などの影響が出るからです。そして睡眠中は成長ホルモンの全体の70%が分泌され、トレーニングの効果を高める作業が行われています。夜あっという間に眠れたり起床4時間後に眠気がある人は慢性的睡眠不足の可能性があります。
大切なのは累積睡眠量を増やすこと。仕事や家庭で忙しい市民ランナーの皆さんは、レース前1カ月間だけでも『1日15分の早寝』をしましょう。継続すれば30日で累積7.5時間稼げます。そして同じくらい大切なのは睡眠の『質』を上げることです」
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