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プレイバックランナーズSince1976 マラソン1カ月前から速くなれるトレーニング②

2026年1月01日

⑦ 5km全力走(2013年12月号)
時期:1週間前まで
こんな人に:普段スピード走をしていない

筑波大学大学院で学んだランニングコーチの半田佑之介さんが、マラソン前のトレーニングとして勧めるのが「5km全力走」。その理由は体内のエネルギー代謝にあるという。
「ランニングをする際にエネルギー源となるのは、筋肉や肝臓に貯蔵されたグリコーゲンと体内にある脂肪ですが、5km全力走のように強度の高いトレーニングを行っている時は主に速筋に多く貯蔵されているグリコーゲンが使われ、『乳酸』が生成されます。乳酸はエネルギー源として遅筋で再利用されますが、5km全力走でこの一連のシステムを身体に構築しておくと、マラソン時血液に循環している乳酸が、遅筋や心筋でエネルギーとして使われやすくなるのです。そして苦しさを味わい『限界に挑戦した!』という経験があれば、レース後半の粘りにつながります」


⑧ 60分間ダウンジョグ(2011年12月号)
時期:2週間まで
こんな人に:ロング走をしているのに失速してしまう


キツい練習やレース後にゆっくり走る「ダウンジョグ」を利用したレース前のスタミナ強化を提唱していたのは、2011年当時ランニング・デポ代表だった山崎浩二さん。その理論は「ポイント練習(キツい練習)を行うと、体内のエネルギー量は減ります。その状態から長時間ダウンジョグを行い、エネルギーが極めて低い状態を1度だけでも経験することで、脂肪をエネルギーとして利用する能力を高められます。マラソンではこの能力がとても重要になります。ロング走の回数を増やすより疲労が残らないので効率的です」と語る。
この練習のヒントになったのは、2004年アテネ五輪6位入賞の諏訪利成さんが40km後に60分間のダウンジョグを実施していたことだという。山崎さんは「私も近いことをやりましたが、激しい空腹感を感じ、エネルギー切れになりました。同時に確かな効果を実感できました」


⑨ 15kmビルドアップ走(2012年12月号)
時期:2週間前
こんな人に:本番前に自信をつけたい


本誌おなじみの岩本能史コーチが長年本番2週間前のトレーニングとしてお勧めするのが「ソツケン(卒業試験)」と名付けた15kmビルドアップ走。最初の5kmをフルマラソンの目標ペースで入り、そこから5kmごと2段階にペースアップする(設定タイムは5ページ目に記載)。5km、10kmと疲労が蓄積していく中でスピードアップをすることで、「フルマラソンの30km以降での脚筋力と心肺機能の疲労状態を疑似的に作り出す」という。ラスト5kmは、全力に近いタイム設定になっている。岩本コーチは「設定どおりのペースを刻みフィニッシュできれば、レース本番でのキツさを事前に乗り越えられたことと同じ。目標ペースで粘り切るための脚の強さがこれまでのトレーニングで養われている証拠となりますし、苦しい状態であきらめない精神的な強さも身についていると言えるでしょう」


⑩ ハーフマラソン全力走(2019年12月号)
時期:2~3週間前
こんな人に:いつも同じようなタイムになる、毎回後半失速する


本誌で「柳サブスリー道場」を連載していた柳秀雄先生は同連載内で「レースで最高の状態をつくる方法」として、「2~3週間前のハーフマラソン全力走」を推奨。その理由は「本番2週間前に精神的なリミッターを外す経験をすることで、マラソンの35km以降に追い込み切ることができるようになる」というもの。
本番1カ月前から疲労回復を重視し頑張るトレーニングをしなくなると、極限の疲労状態を脳が忘れてしまうため、マラソン本番の苦しい場面で踏ん張れなくなってしまう。それを防ぐためにハーフを全力で走ることが有効だという。ハーフに出場することでレースの雰囲気になれることもできる。


⑪ 100mダッシュ×5本(2019年12月号)
時期:2週間前から
こんな人に:普段スピード走をしていない


2019年12月号「マラソン2週間前からできること」で、村戸雄輝コーチが紹介しているのが「100mダッシュ×5本のスピード走」。
市民ランナーの場合、レース間際に調子が上がらないというのは、「疲労がたまっているというよりも身体の走る準備ができていないことが多い」というのが村戸コーチの持論。
レースまで2週間を切ったら、週1~2回100mダッシュ5本を入れていくことで脚筋に疲れを残さず刺激を入れることができ、適度な張りが出てレース本番で大きな力を発揮しやすくなるという。心肺機能にも適度な刺激が入り、速い動きで神経が活性化し、マラソンペースにゆとりが生まれてくる。


⑫ 腸腰筋ストレッチ(2008年12月号)
時期:1カ月前から2日に1回
こんな人に:ランニングフォームを改善したい


2008年当時「体幹トレーニング」の連載を担当していた高嶋直美さんがレースまでの1カ月間に行うべきこと、として推奨したのがストレッチと補強トレーニングでのランニングフォーム改善。中でも勧めていたのが「ストライドを伸ばす腸腰筋ストレッチ」。
「残り1カ月で筋力をつけてストライドを伸ばすのは大変ですが、腸腰筋など股関節周りの筋肉の柔軟性と可動域が向上することで、ストライドが少しでも伸びれば、長丁場のフルマラソンでは大きなアドバンテージとなるのです。左右合わせてたったの40秒です」と効果を語っている。また、「ブレない走りを身につける股関節周囲の補強」、「後半のピッチ数低下を抑えるための腕振り」といった目的に応じた補強とストレッチも紹介。いずれも1カ月あれば十分効果が見込めるという。





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