※本記事は『ランナーズ2026年9月号』掲載内容になります。
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文/吉田誠一、本誌編集部 写真/©大阪マラソン2026、軍記ひろし
「僕は脳のリミッターをはずすことができるから、力を出し切れる」
1月のニューイヤー駅伝で22人を抜いたプロランナー・吉田響選手はそう語る。
「失速の原因は脳がブレーキをかけること」という理論は本誌でも度々取り上げてきた。
本特集では、13人のランナーの実体験から、ランナーが脳のリミッターをはずす方法を学ぶ。
吉田響選手はどのように脳のリミッターをはずすのか。本人が語った。
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「残り3kmの戸塚の壁で、上手に脱力してムダのないフォームで力を出し切ることができた」創価大学4年次の箱根駅伝2区(日本人歴代最高記録)
よしだ・ひびき(23歳)
2026年、創価大学卒業後にプロランナーとなる。サンベルクス所属。2002年、静岡県生まれ。
【主な成績】
2022年 箱根駅伝5区区間2位・1年生最高記録
2023年 全日本大学駅伝5区区間賞・区間新記録
2025年 箱根駅伝2区区間2位・日本人歴代最高記録
2026年 ニューイヤー駅伝2区区間新記録
陸上競技を始めた中学時代、ラストのスプリント勝負ではかなわないので、3000mのレースでは1000mや1400mからロングスパートをかけるようになりました。
それ以来、いつもハイペースでレースに入っているので、必ず「このまま最後までもつだろうか」という不安が頭をよぎります。終盤、つらくなったときに脳がブレーキを掛けてくるのも感じます。
そういうときに僕は脳のリミッターをはずして、ペースを保ったり、上げたりすることができます。
そのための大事なポイントは「脱力」。いかにリラックスするかです。身体がキツくなると力んでしまい、走るために必要ではない筋肉にも力が入ります。肩周りに力が入って呼吸がしにくくなったり、余計な力を使うので酸素消費量が増えたりして、走りの効率が悪くなります。そうなると心理的にもキツくなります。
そうならないように、僕は腕をブラブラさせて、肩周りの筋肉をほぐします。身体をリラックスさせると、必要な筋肉だけを使って走れます。身体とともに心もほぐれてきます。
脳がブレーキを掛けてきたら、そうやって技術的に対処してペースダウンを防ぎます。僕はそれを「脳のリミッターをはずす」と表現しています。それができるのが自分の強みだと思います。
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