2023年のコペンハーゲンハーフマラソンでランナーを応援するランニングクルー「NBRO(エヌブロ)」のメンバー(写真/大会事務局提供)
写真中央はパリ五輪5000m金のヤコブ・インゲブリクトセン選手 |
発売中のランナーズ12月号では、9月に開催されたコペンハーゲンハーフマラソンを特集。約3万2000人が参加するこの大会は、ヨーロッパ6都市の「SuperHalfs」シリーズの一角です。
大会公認の応援を担当した地元クルー「NBRO」の前日イベントには38カ国から約850人が集結。NBROのソフィー・リースゴーさんに、コペンハーゲンのランニングカルチャーについて話を伺いました。
▽SuperHalfs(スーパーハーフス)
2022年からはじまったリスボン、プラハ、コペンハーゲン、カーディフ、バレンシア、ベルリンの6大会が加盟するハーフマラソンシリーズ。全6大会すべてを完走したランナーには「スーパーメダル」が授与され、「スーパーランナー」の称号が贈られる。
▽NBRO(エヌブロ)
2010年に設立されたコペンハーゲンのランニングクルー。グループ名は拠点であるコペンハーゲンの「ノーレブロ地区(Nørrebro)」に由来し、心理学者兼DJのアンダース・ローマーさんと3人の友人によって誕生。現在はコアメンバー250人を数え、週に約10回のセッションを会費をとらずに運営している。インスタグラムのフォロワー数は3万を超える。
――コペンハーゲンハーフの前のシェイクアウトランは毎年開催されていますか?
毎年9月のコペンハーゲンハーフと、5月のコペンハーゲンマラソンの前日に必ず5kmのシェイクアウトランを開催しています。特別なプロモーションは行っておらず、インスタグラムで参加したいランナーに向けて投稿しています。今年は約850人、38カ国からランナーが参加しました。大会前日に身体を慣らすことと、ランナー同士の交流が開催の目的です。私たちのクルーメンバーが国内外問わずランナー同士のつながりを持っていることもコミュニティをユニークにしています。
大会前日のシェイクアウトランは朝10時にナイトクラブに集合
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――ランニングクルーのメンバーは250人ほどと聞きました。
私たちが「レギュラーランナー」として定義しているのは約250人ですが、週1〜2回だけセッションに参加する人も多く、そういった人たちは前述の人数からは除いています。年齢層は幅広いですが、主に20歳から35歳のランナーが多いです。
ここ数年でコペンハーゲンのランニング文化が発展しており、過去5年間で多くの新しいランニングクラブが誕生しています。デンマークでは健康的なライフスタイルが非常に人気で、NBROのランナーの多くは学生か、高学歴の社会人です。
――参加者やコアメンバーの数は年々増えていますか?2010年にNBROがはじまった頃と比べて、クルーやコペンハーゲンのランニング文化にはどのような変化がありましたか?
最初の頃は本当に少人数で走っていましたが、ランニングの人気が高まるにつれてコアメンバーもセッションの参加者数も大きく増加しました。現在は週に約10回開催するセッションで毎回12〜50人のランナーが参加します。2010年頃に比べて健康やフィットネスへの関心が高まっており、ランニングがライフスタイルの一部として自然に受け入れられています。
シェイクアウトランでペースメーカーを務めるNBROのメンバー
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――コペンハーゲンハーフマラソンはソフィーさんやクルーのメンバーにとってどのような存在ですか?
この大会は、私にとって「年間で一番のランイベント」です。地元や海外の友人たちと過ごす週末は思い出深く、まさに『完璧なホームステージ』です。NBROにとってもこの大会は年間で最も重要なイベントのひとつです。
フルマラソンに比べて参加のハードルが低く、多くの人が挑戦しやすい。多くのランナーにとって、秋のメインレースになっていて、夏の間のトレーニングもこの大会を目標に組まれることが多いです。
――今年は応援ゾーンから参加されたそうですね?
私自身は今年の6月に出産したばかりだったので、今回は出走せずに応援での参加でした。NBROでは「走らないなら、応援する」がスローガンです。
仲間や他のすべてのランナーに声援を送ることで、逆に私自身がたくさんのエネルギーをもらえます。今年も約19km地点の大会公認の応援ゾーンを私たちNBROが担当していました。
今年のコペンハーゲンハーフマラソンでランナーを応援するNBROのメンバー(写真/大会事務局提供)
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――ソフィーさんがNBROに入ったキッカケを教えてください。
私がNBROに入ったのは2013年からです。10年間続けたハンドボールを引退し、新しい趣味を探していた時期で、勉強の合間に効率よく運動できて、外の空気を吸えるランニングを選びました。
集合場所が家の近くで、それ以来ずっと参加しています。ランニングを通じて世界中を旅し、たくさんの友人ができました。そして、NBROで出会った人が今の夫なんです。企業で働く日常とはまったく違う文化ですが、仕事以外の人生において本当に大切な場所です。
――NBROには会費がないと聞きました。
NBROに会費はなく、フルタイムのスタッフもおらず、すべての運営はメンバーのボランティアによって成り立っています。月に一度、10人ほどで集まり、イベントの進行などを話し合っていますが、普段のセッションや活動は、ランナー同士が自然と協力し合って支えてくれています。
自分たちの手で作り上げていく感覚が、強いコミュニティ意識につながっていると思います。
大会当日に子どもを抱きながらランナーを応援するソフィーさん
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