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「1年目で勧誘できたのは2人だけ」箱根予選会トップの中央学院大・川崎監督の指導哲学

2025年10月21日
1位通過の中央学院大は個人でも近田陽路選手が1時間2分4秒で日本人最上位の7位に入った(写真/辻晋太朗)
1位通過の中央学院大は個人でも近田陽路選手が1時間2分4秒で日本人最上位の7位に入った(写真/辻晋太朗)

第102回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(箱根駅伝予選会)が10月18日に東京都立川市で開催され、来年1月2~3日に行われる箱根駅伝の出場校が決定しました。

予選会は各チームから最大12人がハーフマラソンを走り、上位10人の合計タイムで競います。トップ通過は中央学院大。川崎勇二監督は1985年から中央学院大を指導しており、これは次回の箱根駅伝出場校の監督では最長キャリアとなります。順天堂大OBの川崎監督がどのようにチームを作り上げたのか、ランナーズ2023年10月号のインタビュー記事を掲載します。


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――中央学院大が箱根駅伝に初出場したのは1994年。川崎監督が就任して9年目です。コーチとして指導を始めた1985年はテレビの完全生中継が始まる前で、箱根駅伝への注目もそれほどではなかったと思います。

川崎 郷里(兵庫)に戻って教員になるつもりが、恩師の澤木啓祐先生から有無を言わせぬお話をいただきました(笑)。母校の順大と同じ千葉県の大学ですが、名前も知らなかった。大学からは箱根駅伝の注文もありませんでした。あくまでも教員としての採用で、助手として月曜の1時限から金曜日の4時限までびっしり授業。いつ監督になったかも定かではありません(笑)。寮もないし、駅前にアパートを探して、独身だった私が食事も作って5人で生活を始めたんです。1年目で勧誘できた選手は2人だけでした。

ただ、当時の石本三郎学長が応援してくれ、選手勧誘で全国を回る経費などを認めていただけました。戦前の東洋大で箱根を走られ、理解があったんです。92年の予選会で8位(※当時は6位までが本戦に出場。現在は10位まで)になった後は特待生枠をいただけました。

――初出場から、連続出場が始まるまでさらに10年かかっています。留学生の加入などは考えなかったのですか。

川崎 留学生もいなければ、エリート選手もいない。それでも工夫しながら継続できた、それがウチの特徴です。予選会で集団走を取り入れたのもウチが最初のはずです。6度目に初めて本戦でシード権を獲得し、これは楽だと思いました。でも、毎年結果を出すのは難しい。推薦枠をいただいて学費免除の特待生枠もありますが、トップレベルの高校生は来ないし、特待生のレベルを落とすとチーム内のバランスも悪くなるので、特待生の枠をフルに使ったことはありません。特待生でも寮費は毎月全員同額を徴収しています。

ただ、私はプロ契約の指導者ではなく教員ですし、何もないところから箱根駅伝に出ているので、出場すれば喜ばれ、結果が出なくても大学から何か言われることはありません。もちろん箱根は大事な目標ですが、学生たちに箱根だけで終わってほしくない。だからシーズン前半はトラックでの自己ベスト更新を目標にしますし、巣立ってから長く走る卒業生を見るのはうれしいです。

一方で、日本人が世界と戦うのは厳しい面もあるので、私のほうが時代遅れで、箱根をピークにしようという考えのほうが今の時代には合っているのかもしれません。ウチも総合3位になった時は木原真佐人、篠藤淳という表(2区)と裏(9区)のエースがいて、篠藤には「優勝を狙いましょう」と言われましたが、「優勝」という言葉を聞いたのはあれが最初で最後ですね。

(連載「箱根駅伝100回へのカウントダウン」より)


中央学院大の川崎勇二監督(写真/小野口健太)
中央学院大の川崎勇二監督(写真/小野口健太)

第102回箱根駅伝予選会成績

1位中央学院大学10時間32分23秒
2位順天堂大学10時間32分35秒
3位山梨学院大学10時間32分44秒
4位日本大学10時間32分57秒
5位東海大学10時間34分7秒
6位東京農業大学10時間34分59秒
7位神奈川大学10時間36分7秒
8位大東文化大学10時間36分12秒
9位日本体育大学10時間36分14秒
10位立教大学10時間36分56秒
-------以上が本大会に出場-------
11位法政大学10時間37分13秒
12位明治大学10時間38分54秒
13位専修大学10時間39分6秒
14位日本薬科大学10時間40分25秒
15位駿河台大学10時間40分42秒
16位筑波大学10時間44分3秒
17位拓殖大学10時間48分23秒
18位芝浦工業大学10時間49分7秒
19位国士舘大学10時間49分25秒
20位上武大学10時間50分36秒


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