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9月13日~21日、東京・国立競技場を舞台に「東京2025世界陸上競技選手権大会」が開催されます。
開幕2日目の14日には女子、15日には男子のマラソンが国立競技場発着のコースで行われます。今回のコースは、2023年のMGC(※)とほぼ同じ。そこで 23年MGCを走り、世界陸上には4度出場した川内優輝選手に、コースを中心に見どころを解説していただきました。
これを読めば、現地でもテレビでも、観戦がもっと楽しくなる!
※マラソングランドチャンピオンシップ。23年はパリオリンピックの選考レース
コースの印象としては「フラットで走りやすい」反面、坂らしい坂は終盤の市ヶ谷(38km付近)からの1カ所だけで、「仕掛けどころが非常に少ない難しいコース」だと感じました。
ただ、これまでの世界大会を見ると、それを逆手に取って伏兵的な選手が思い切って飛び出してくる展開もあります。 私もMGCでは得意な雨だったので序盤から出ましたが、もし自分が東京世界陸上を走るとしたら17年ロンドン大会(9位)のように序盤は集団で走ると思います。
また、中盤は周回コースなので、2周目には慣れてきます。 終盤の坂に自信がない選手はここで仕掛けるかもしれません。
テレビ観戦をする方にはぜひ「位置取り」と「給水の動き」に注目してほしいですね。 選手たちは集団の中でも常に「どこが自分にとって一番楽に走れるか」を探しています。 特に給水前後の動きには注目です。
私が自己ベストを出した21年のびわ湖でも、外国人選手をマークして走り、給水の時だけは自分が取りやすい位置にスッと移動して、給水を済ませたらまた元の位置に戻るようにしました。 いかに無駄のない動きができているかが見どころの一つです。
現地で応援される方は前後のタイム差や集団の人数などを伝えると、選手にとってはありがたいと思います。 MGCの時は沿道から後続とのタイム差を教えてもらえて、後ろを振り返る必要がなかったので、すごく助かりました。 レース後半になると頭が働かなくなってくるので、耳からの情報は貴重です。
応援場所としては神保町から先の周回コース区間だと選手が何度も通過して応援できるのでお勧めです。 MGCでは応援団がいたので、「次の須田町までは頑張ろう」などと目安にしていました。 ただし、応援しやすい場所は人も集まるので、選手に声を届けたいなら駅の近くや交差点・折り返し地点以外の場所のほうが良いかもしれません。
今回出場する選手では小林香菜選手に注目しています。 大学サークル出身という経歴が独特ですし、高地トレーニング期間中でも月間1000km以上走ったりして練習量もすごい。 それでいて走るのが楽しそうなところに共感を覚えます。 指導する大塚製薬の河野匡女子監督も期待しているので、実業団という環境で化学反応が起きるかもしれません。
女子:9月14日(日)8時(TBS系列)
男子:9月15日(月)8時(TBS系列)
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