![]() 社会人1年目で世界陸上の代表となった小林香菜選手(写真/岡崎孝生)
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今年の9月13~21日には東京・国立競技場で世界陸上が開催されます。3月にはマラソンの日本代表選手が発表されました。
その中の一人、小林香菜選手(大塚製薬、24歳)は早稲田大学時代、「ホノルルマラソン完走会」というサークルに所属していた異色のランナーです。当初は国家公務員志望でしたが、「もっと本格的に走りたい」と実業団各社にアプローチし、2024年4月に大塚製薬陸上競技部に入部しました。さらに、1月の大阪国際女子マラソンでは2時間21分19秒(当時日本歴代10位タイ)をマークし、社会人1年目で日本代表まで上り詰めました。4月27日のぎふ清流ハーフマラソンでも1時間9分9秒の自己ベストで4位(日本人最上位)に入っています。
その強さの要因を、大塚製薬陸上競技部の河野匡女子部監督に聞きました。
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第一印象は(大学3年生だった)2023年大阪国際女子マラソンで、なぜ中間点を1時11分57秒で通過できたのか、記録と現実の彼女がリンクしないというものです。
強みは速いピッチを維持できる点。短距離を速いピッチで刻めても、普通は維持できない。彼女の体内リズムには、1分間に220歩の高速ピッチが組み込まれています。
これはただ者じゃないと思ったのは、昨年9月の全日本実業団選手権です。1万mを32分22秒98で走って、一体彼女の可能性の底はどこにあるのか、私の思考が追いつかない感覚に陥りました。
入部後は、ハードルなどを使い、動き作りのドリルをやっています。当初は脚が上がらず、すぐにかかとがついてひざにストレスがかかっていましたが、秋には重心の下で着地できるようになりました。ヒップスウィングのストレスが減り、水平方向へ進む経済性が上がりました。
それから、走ることへの時間のかけ方もすごい。走る距離もすごいが、初動負荷カムマシントレーニングを練習の前後にみっちりやる。自ら走ることを選んだ覚悟は、生活の中で感じさせられています。
彼女の走り方でも速く走れるので、トップ選手の真似ではなく、彼女に合った走り方を今後も探っていきたいです。
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4月22日発売のランナーズ6月号では小林選手のインタビュー記事を掲載し、トレーニングのポイントや「走ることへの思い」などを紹介しています。ぜひ手に取ってご覧ください。
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練習変えずにフルが5分速くなる(?)
「ランナーよ、ピッチを上げろ!」
1月の大阪国際女子マラソンで日本人トップの2位に入り、世界陸上の日本代表に選出された小林香菜選手は1分間のピッチ数が220以上。取材を行うと、「ピッチを上げる」ことは市民ランナーがタイムを上げるのに適した方法でした。特に中高年ランナーの皆さんはピッチ増によるタイム短縮の可能性大! 速くなりたいランナー必読です。
春から実践! 速くなるダイエット×15
タイムを縮める上で、減量が効果的な手段であることに疑いはありません。ダイエットというと「美味しいものを食べるのを我慢しなければいけない」というイメージを持ちがちですが、「日々の習慣を少し変える、工夫するだけで減量できるテクニックはたくさんある」と、研究者で自己ベスト2時間46分の記録を持つ髙山史徳さん(34歳)は言います。髙山さん監修のもと「速くなるダイエット×15」を伝授します!
【特別インタビュー2本立て】
早大のランニングサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」出身、卒業後1年で9月の世界陸上マラソン日本代表まで駆け上がった小林香菜選手と、今年の箱根駅伝2区を日本人最高記録で走破、創価大を卒業した今春から実業団サンベルクスと契約を結びプロランナーとして活動を開始した吉田響選手にそれぞれインタビューしました。
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