写真/軍記ひろし
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11月28日(日)の富士山マラソンでは2年ぶりの開催に沸いた一方で、ランナーからは「楽なペースのはずなのに急失速、フルマラソンの走り方を忘れてしまいました!」という声も!!「フルマラソンの走り方を忘れた」とは一体どんな状態なのか? サブスリー精神科医の岡本浩之先生が解説します。
「フルマラソンの走り方を忘れてしまった」という状態になる原因は2つあります。まずはフルマラソンから遠ざかっていることで、脳に刷り込まれていたペース配分や30km以降の感覚がボヤけていることです。これによりオーバーペースに陥ったり、後半に「苦しい」と感じてから一気に失速してしまいます。
もうひとつは久々に味わうフルマラソンの高揚感や緊張感によって脳から興奮系のホルモンが過剰に分泌されていることです。これにより仮にレース前半は楽に感じられていたとしても、エネルギーが気づかぬうちに消費されていきます。
対策として挙げられるのは「30km以上の距離を練習で走る」「ハーフや10Kなどのレースに出場すること」です。30km以上の距離を走ることによって脳内の「ペース感覚」や「苦しい感覚」が鮮明になり、レースの雰囲気を経験しておくことで、興奮系ホルモンの過剰分泌を抑制することができます。レースが再開直後となる今は特に「フルマラソンに向けてやるべきこと」をより一層徹底する必要があると言えます。
岡本浩之
北本心ノ診療所院長。「スポーツ専門外来」を設けている。フルマラソン自己ベスト2時間48分20秒。(2018東京)
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現在発売中のランナーズ2月号では岡本先生の他、ランニングコーチ、研究者のそれぞれの見地から「フルマラソンの走り方を忘れた」という状態を解説していただいています。
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