![]() 今年春に行われた「ASICS INNOVATION SUMMIT」には川内優輝選手も登壇(写真/小野口健太)
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今年の箱根駅伝でアシックスのシューズをはいた選手がいなかった一方、同社は第1四半期(21年12月期)の売上が3年振りに1000億円を突破する増収増益! カシオ計算機と協業でランナー向けパーソナルコーチングサービス「Runmetrix(ランメトリックス)」をスタートさせるなど近年、デジタルサービスを積極展開していることも特徴だ。RUNNETchannel編集長の京谷和央が「月刊ランナーズ」定期購読者でもある廣田康人社長にインタビューをすると、「全ての原点は失敗にあった」。ランナーズonlineでは2回にわたって紹介します。
京谷 多くのランナーが昨今の「厚底シューズ競争」にアシックスさんがどう挑むのか、気になっていると思います。ただ、そこは正直に申し上げて、苦戦しているのではないかな、と。
廣田 今年の箱根駅伝では弊社のシューズをはいた選手がひとりもいませんでした。数年前までソーティやターサーといった、いわゆる薄底のスピードシューズでシェアNo.1をとっていたことに胡坐をかいていたことは、間違いありません。技術革新が進む中で、我々は「シューズを軽量化するためにソールは薄くしなくてはならない」という、かつての常識からなかなか脱することはできていませんでした。
京谷 ただ、その中で今年のびわ湖マラソンで川内優輝選手が御社の厚底「メタスピードスカイ」をはいて、8年振りに自己記録を更新していますね。
廣田 2019年11月のボストン出張の際に時差で寝付けなかった時に「やっぱり頂上奪還だ」と思い立って作り始めたのがメタスピードシリーズです。かつて弊社の創業者・鬼塚喜八郎は「頂上作戦」を提唱していました。今回のプロジェクト名は「C-Project」。Cはチャンピオンではなく頂上です。ただ現状、トップ層は陸上競技のスパイクも含めて、まだまだナイキさんの独壇場なので、何とかスタートラインに立った段階かなと思っています。
京谷 ここまでの話を聞いていて思うのが、廣田社長は失敗や反省を肥やしにしている、ということです。実際に社長に就任された2018年のインタビュー記事で「スポーツは転んだら起きればいい」「失敗しても成功するまでやればいい」という御社創業者の言葉を引用されていましたね。
廣田康人社長のインタビューは現在発売中の10月号に全文掲載していますので、ぜひチェックしてみてください。
廣田康人さん:
株式会社アシックス 代表取締役社長 COO
1956年生まれ、愛知県出身。早稲田大学卒業、新卒入社した三菱商事を経て2018年より現職。2007年にランニングを始め、フルマラソンの自己ベストは2017年の大阪で出した3時間53分27秒。
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早大のランニングサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」出身、卒業後1年で9月の世界陸上マラソン日本代表まで駆け上がった小林香菜選手と、今年の箱根駅伝2区を日本人最高記録で走破、創価大を卒業した今春から実業団サンベルクスと契約を結びプロランナーとして活動を開始した吉田響選手にそれぞれインタビューしました。
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