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100kmウルトラはレース前のアイテム選びから面白い!①

2026年4月01日

※本記事は『ランナーズ2026年6月号』掲載内容になります。

走るランナー
写真/鈴木優太、軍記ひろし、小野口健太

「走る旅」とも喩えられるウルトラマラソン。旅行前の荷造りが楽しいように、レース前の装備選びも同じワクワクが味わえます。最近は100kmの完走を後押しする高機能なアイテムも増え、どの補給食が合うか試したり、シューズをはき比べたり、選ぶ楽しみも広がっています。自分に合ったアイテムが見つかれば、あとは当日に全力を尽くすのみ。一生の思い出となるレース体験が待っています。

協力/スーパースポーツゼビオ東京御茶ノ水本店


100kmウルトラ元日本代表が指南!「アイテム選びを楽しめるほど、完走に近づける」

ウルトラマラソンの魅力と攻略法を教えてくれるのは、100km元日本代表の能城秀雄コーチ(49歳)です。


ウルトラマラソンを完走するには戦略が重要
ウルトラマラソンを完走するには戦略が重要

100kmウルトラマラソンはフルマラソンの2・5倍の距離があり、走力だけでは走り切れません。気温やコースの標高差など大会ごとのコース特性を想定したトレーニング、ペース配分、補給、装備を事前に組み立てる必要があります。
早朝にスタートして日が暮れる頃にゴールするという競技時間の長さから、レース中は想定通りに進まない場面が多々あります。脚の痛みや胃腸トラブル、ウエアの擦れといった身体の状況だけでなく、急な天候の変動などにも応じた判断と対応が求められます。ペースを落とす、補給を変える、装備を調整するなど、小さな選択の積み重ねが走りを左右するうえ、準備したアイテムを適切に使うことで立て直せる場面も非常に多いです。
準備の質によってタイムが30分、1時間と変わることも珍しくなく、そういった戦略的な準備や計画が結果に直結することも100kmウルトラの魅力です。私自身、23歳で100kmに挑戦してウルトラにのめり込みました。当時は珍しかった心拍計を使いながらレースを組み立てるのが面白く、「もっと工夫をすればより成果が出るかもしれない」と思ったことが競技者としてウルトラを追求するキッカケになりました。
年齢を重ねるほど、より愉しめるようになることも特徴です。ウルトラマラソンは社会人の皆さんが日頃仕事でやっている「計画・実行・検証・改善」のスキルで、レースまでのシミュレーションの精度が上がるためです。準備を整え、状況に応じて判断しながら走り切る、その過程そのものがウルトラマラソンの魅力。ぜひ最高の準備をして当日はウルトラマラソンという「旅」を満喫してほしいと思います。


初挑戦ランナーは必読 100kmウルトラマラソン準備チェックシート

100kmウルトラマラソンの完走には、入念な準備が不可欠。このチェックシートで準備状況を確認しましょう。

解説/能城秀雄コーチ

100kmウルトラマラソン 準備チェックシート

① シューズ・足回り

【ポイント】
新品シューズは避け、足の腫れを見越してサイズ感にゆとりを。ソックス交換で足がリフレッシュします。

・使い慣れたシューズ
・サイズは普段と同じ~0.5cm大きめ(足の腫れ対策)
・クッション性重視のモデル
・予備ソックス2~3足


② ウエア・天候対応

【ポイント】
昼夜の気温差と雨に備えましょう。擦れ対策はスタート前に。

・吸汗速乾性のランニングシャツ(予備1枚)
・インナー(汗冷え防止用・任意)
・軽量レインジャケット
・ウインドブレーカー(夜間・早朝用)
・アームカバー/レッグカバー
・ワセリン/ニップレス(擦れ防止)


③ 補給食・携帯システム

【ポイント】
1時間200~300kcal目安(ジェルなら1~2個)。甘いものだけでなく塩気のあるものも必須。

・ジェル9~10個目安(10kmごと)
・固形食(おにぎり、羊羹、塩飴など)
・塩分補給食(梅干し、塩タブレット)
・ランニングベスト or ウエストポーチ
・ソフトフラスク or ボトル×2本


④ 水分補給

【ポイント】
水だけを飲み過ぎると電解質不足になるので注意。

・水+電解質ドリンク
・エイドステーション位置を把握
・1時間400~800ml摂取


⑤ コンディショニング

【ポイント】
脚つり防止に電解質を2~3時間おきに摂取。

・電解質サプリ/タブレット
・アミノ酸/BCAA(筋肉回復)
・マグネシウムサプリ(痙攣予防)
・前日8時間以上睡眠


⑥ 装備・便利アイテム

【ポイント】
ウォッチは12~20時間稼働必須。夜間走行の有無を確認。

・GPSランニングウォッチ(フル充電・省電力モード確認)
・キャップ/サンバイザー/サングラス
・ヘッドライト+予備電池(夜間走行がある場合)
・絆創膏・医療テープ
・小銭、保険証コピー


⑦ レース戦略

【ポイント】
前半飛ばすと後半撃沈します。余裕を持ったペース設定を。

・前半抑えめペース(フルレースペース+1~1分半/km)
・コースの高低差・累積標高を確認
・エイド位置・提供物を把握
・関門時間を確認


⑧ トレーニング状況

【ポイント】
準備不足での出場はケガや完走失敗のリスク大。

・月間200km以上を3カ月継続
・30km走を複数回実施
・50kmまたは5時間以上のロング走を1~2回経験


「見て、触って、選ぶ楽しさ」を体験しよう

足りないアイテムはスポーツショップで購入するのがおすすめ。実店舗なら、ズラリと並んだ多彩なアイテムから選べるワクワク感があります。シューズやウエアのフィット感、ジェルの大きさなど、実際に手に取って確かめることで判断もしやすくなります。
「大きな店舗ではスタッフがアドバイスしてくれるので、私もよく質問しています。予算内で相談しながら優先度の高いものを買い足せるのも実店舗のメリット。豊富な選択肢から自分だけのベストな組み合わせを見つける過程も、レース準備の楽しみです」(能城コーチ)


大型スポーツショップではウルトラに必要なアイテムを一通り揃えられる 
大型スポーツショップではウルトラに必要なアイテムを一通り揃えられる





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