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毎回同じトレーニングで速くなれる!「速くなる習慣走」①

2026年6月01日

※本記事は『ランナーズ2026年8月号』掲載内容になります。

インターバル走、ペース走、坂ダッシュ、ロング走、LSD、変化走……、現代はランニングに関するトレーニング情報が溢れています。情報に触れやすくなった一方で、「どのように練習を組み合わせたらいいのか分からない」「分かっていてもキツい練習はできない」といった悩みも。そんなランナーに向けて、本特集は、毎回ほぼ同じトレーニングを繰り返し、習慣化して速くなっている2人のランナーの実例をもとに、同じ練習の繰り返しで速くなる方法を紹介します。

イラスト/hoco
イラスト/hoco

事例①週2~3回の散策ランで72歳1位
「2日連続で走らない、インターバルもダッシュもLSDもしません」
山本道男さん(73歳・神奈川)


山本道男さん

2025年度全日本マラソンランキング72歳1位の山本道男さんは、インターバル走などのキツい練習をほとんどせず、街中を同じペースで走るだけで好タイムを残し続けている。

3月下旬、別企画の予定で山本道男さんを撮影したところ、70代とは思えないスピードで走り抜け、思わず撮り逃してしまった。「いつものジョギングがこのペースです。ただ、私はインターバル走もダッシュもLSDもしないんですけどね」
どういうことだ? この疑問が本企画のスタートだった。

昨年の金沢マラソンを3時間11分32秒で走り、2025年度全日本マラソンランキング72歳1位となった山本さん。そのトレーニングはシンプルだ。
川崎にある自宅から往復20㎞程度になる観光スポットや公園など目的地を決め、そこまで走って行く。そして、帰りも走る。本人曰く「散策ラン」。これを週2~3回繰り返すだけだという。
「ランニングは観光スポットまで移動したり、基礎体力を維持するための手段です。時には電車に乗って出かけ、リュックを背負ってその地方を15㎞前後走ることもあります。脚に負担がかからないよう、2日連続では走らないようにしていますが、
間の日も同じように目的地を決め、自転車(往復20㎞程度)やウォーキング(往復10㎞程度)をします。時間はありますからね(笑)」



いつもキロ5分~5分30秒「心地よいペース」

しかし、山本さんは3年連続でマラソンランキング1位、今年の神奈川マラソンではハーフで1時間28分48秒を出し、25年度のハーフマラソン1歳刻みランキングでも2位となった。「散策ラン」だけでこれほどの実績が残せるのだろうか。
「普段からマラソンとそれほど変わらないペースで走っているからかもしれません。私にとってジョギングはキロ5分~5分30秒前後。リュックを背負ってもほとんど遅くなりません。これが自分にとって心地よいペースで、10年以上ほぼ同じペースで走り続けています。さすがに全力で出せるスピードは落ちてきましたが、本番ではアドレナリンも出るので、キロ4分30秒ぐらいなら息を切らさず走ることができます。レースでは時計を見ずに、自分がきつくない感覚で走っています。これらによって、70代でもそれほどタイムを落とさずに走れているのではないでしょうか(自己ベストは63歳時の3時間4分34秒)」
 その他に取り組んでいるのは、年1回夏に体力確認のため行う富士山日帰り登山、フルマラソン前に走力確認のため出場するハーフと30Kぐらいだという。とはいえ、毎回20㎞前後をキロ5分ほどで走り続けるのは簡単ではないだろう。嫌になることはないのだろうか。
「仕事をしている時の早朝ランは憂鬱になることがありましたが、今は頭の中に入っている数多くのスポットを散策すること自体が楽しいですね。距離は慣れていますし、ペースも自分にとってはこれが普通なので苦にはなりません。今の目標は70代後半まで3時間30分以内で走り続けること。同じ生活を継続していれば何とかできるのではないかと思っています」

トレーニング
週3回の20㎞散策ラン
(心地よいキロ5分台のペースで、観光スポットを巡る手段として走る)






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