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RUNNET TRAIL

トレラン・レースリポート

  • The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉

開催日: 2014年7月20日
開催地: 長野県野沢温泉村一帯

きつい難関コースもなんのその 
心づくしのエイドと、レース後の温泉も堪能!

(リポート/佐藤正善)

7月20日朝7時にスタート! 長い長いレースの始まりです
7月20日朝7時にスタート! 長い長いレースの始まりです

「The・4100Dマウンテントレイルin野沢温泉」は、日本屈指の難関コースというのがうたい文句の大会。そういわれると出場したくなってしまうのが、トレイルランナーの性ですよね。というわけで、累積標高差4,100mの65kmに出場してきました。
7月20日朝7時にスタート。65kmのコースは3つのセクションに分かれていて、それぞれスタート地点に戻ってきます。

第1セクション(23km)は、温泉街を通り、観光客の応援を受けながら走り始めます。その後は1,000m以上の登り。コースは沢沿いがメインで、数日来の雨で足元はドロドロ。はしごで登る箇所もあり、ところどころで渋滞しました。苦労しただけに標高1,600mの毛無山山頂からの眺望は最高。天気も良かったので、すっかりリフレッシュできました。
登りが大変なら、降りるのも大変。急な傾斜に浮き石。
危険なところにはスタッフがいて、声をかけてくれます。足、手、ときにはお尻をつきながらでないと降りられません。

第1セクションが終わりスタート地点に戻ると、エイドでほっと一息。このレース、エイドがとても充実しています。フルーツのほかに、特産の野沢菜、おにぎり。山頂付近のエイドでも、炊きたてのご飯を握って提供してくれているのです。私が最も惹かれたのは、お味噌汁。豚汁と思ったら鴨汁なんです! それに土地の名物のたけのこ汁。たけのこ汁はダシに缶詰のサバ(!)を使っているとか。それぞれとてもおいしく、3杯お代わりさせていただきました。

腰が重くなりそうなところを、再びスタート。第2セクション(14km)は、文化と自然を味わえるコースです。
信州修験霊場のひとつ、小菅神社奥社まで石畳の道をひたすら登ります。杉が鬱蒼と茂り、厳かな雰囲気。中には鎖につかまって登る箇所もあり、気分は山伏です。登り終わると、ブナ林を通る極上のトレイルが待っていました。木漏れ日が注ぎ、地面はふかふか、風もとても気持ちよく、今回いちばん楽しめたセクションです。

再びスタート地点に戻りますが、さすがにこのときには疲労感が……。この後の第3セクションは28kmと距離が最も長く、夜にかかってしまうコースです。登りはそれほどきつくなく、いわゆる走れるコースのはずなのですが、ゲレンデの単調さが足にこたえました。

頂上付近では、夕暮れのブナ林が迎えてくれました。でも脚が棒のようになっていて、楽しむ余裕はありません。
足場が悪いので、日が暮れたあとはヘッドライトに加え、ハンドライトも必携です。林道をひたすら下ってゴール。真っ暗ななかでも要所にはスタッフが控え、励ましてくれました。ありがとうございます!

3つのセクションとも、それぞれきついコースですが、レースの制限時間は20時間と長いので、気力さえあれば、ゴールできる設定だと思います。私は14時間41分47秒でゴール。関門の時間に焦らされることはありませんでした。
レース後は、温泉でゆったりできます。翌日、野沢温泉のあちらこちらにある外湯めぐりを楽しませていただきました。13ある外湯のうち7つを制覇。残り6つに入るため、来年もエントリーかな!?

まずは温泉街の中を通ります
まずは温泉街の中を通ります

宿の方や観光客も応援してくれます
宿の方や観光客も応援してくれます

沢沿いのトレイル。レース前に雨が降ったため足元はよくないけれど水辺を通るのは気持ちいい
沢沿いのトレイル。レース前に雨が降ったため
足元はよくないけれど水辺を通るのは気持ちいい


シングルトラックでときどき渋滞。でもかえって休めるかも
シングルトラックでときどき渋滞。でもかえって休めるかも
こんなふうにはしごを登る個所も。ゆっくり着実に登る
こんなふうにはしごを登る個所も。ゆっくり着実に登る
ここがレース最高地点の毛無山山頂にて
ここがレース最高地点の毛無山山頂にて
毛無山を過ぎた後の眺望。見晴らしがよい気持ちのよいコースです
毛無山を過ぎた後の眺望。見晴らしがよい
気持ちのよいコースです
スタート地点に戻ってきて第一セクション終了。エイドステーションの賑わい
スタート地点に戻ってきて第一セクション終了。
エイドステーションの賑わい
エイドにはおにぎりと野沢菜……
エイドにはおにぎりと野沢菜……
そして新鮮な野菜やフルーツ
そして新鮮な野菜やフルーツ
スタート地点のエイドには味噌汁も。これ、ただの味噌汁ではありません。鴨汁ですぞ!
スタート地点のエイドには味噌汁も。
これ、ただの味噌汁ではありません。鴨汁ですぞ!

第2セクション

湖のほとりのトレイル
湖のほとりのトレイル
北信濃の三大修験場のひとつ、小菅神社に向かう石段
北信濃の三大修験場のひとつ、小菅神社に向かう石段
急な登りのくさり場もあります
急な登りのくさり場もあります
小菅神社奥社が見えてきました
小菅神社奥社が見えてきました
このあたりのブナ林の中は、足元ふかふかです
このあたりのブナ林の中は、足元ふかふかです
スタート地点のデポテントに置いた補給食。
スタート地点のデポテントに置いた補給食。

第3セクション

夕方になり日が落ちてきました。ここから夜の装備に。寒いのでウインドブレーカーは必携です。そしてヘッドライトも早めに準備して
夕方になり日が落ちてきました。ここから夜の装備に。
寒いのでウインドブレーカーは必携です。
そしてヘッドライトも早めに準備して
夜にもかかわらず、ペンションの方が私設エイドを出していました。ありがたい!
夜にもかかわらず、ペンションの方が私設エイドを
出していました。ありがたい!
14時間41分47秒で無事ゴール!
14時間41分47秒で無事ゴール!

佐藤 正善

リポーター/佐藤 正善さん

神奈川県在住。ランニング歴は4年、トレラン歴3年。山などの自然が好きで、タイムにとらわれず、自分のペースで楽しめ、達成感があるトレランが大好き。レース後に温泉などの楽しみがある大会がお気に入り。目標はUTMB完走!

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