【出走レポート】ギネス記録超え・完走5万9226人 ニューヨークは深夜まで帰ってくるランナーを歓迎した
※本記事は『ランナーズ2026年2月号』掲載内容になります。
11月2日のニューヨーク・シティマラソンに参加した編集部員の出走レポートをお届けします。
写真/本誌編集部、本人提供
前日までの強風がぴたりとやんだ11月2日の朝。空は快晴。 スタート地点に向かうバスがブルックリンとスタテンアイランドを結ぶヴェラザノナローズ橋の上に差し掛かると、はるか向こうに自由の女神、そしてマンハッタンのビル群がくっきりと目に入り、ワクワク感が高まる。
ワールド・マラソンメジャーズのひとつであるニューヨーク・シティマラソンは、市南西部のスタテンアイランドをスタートし、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、マンハッタンの5つの行政区すべてを通る。フィニッシュはセントラル・パークだ。
バスを降りると、スタテンアイランドの広大な会場はランナーであふれていた。ベーグルやバナナ、ホットチョコレートなどが無料提供されている。スタート前の緊張をほぐす〝セラピー犬〟と触れ合うランナーも。
当日の荷物預けはなく、着て行った衣服は、スタート前に「CLOTHING DONATION」と書かれたBOXに入れると寄付される仕組みだ。
「ニューヨークは沿道の応援がすごい」とは聞いていたが、スタート直後、ヴェラザノナローズ橋を渡り終えブルックリンに入ると、その言葉を身をもって体感した。コースにはみ出んばかりの何重もの人垣が、バンドの演奏に合わせノリノリでランナーにエールを送ってくれる。それがずっと途切れない。
これがニューヨークの応援か!と感動しているうちにクイーンズに入り、クイーンズボロー橋へ。橋の上は応援者は入れず静かだが、25㎞を過ぎ、橋が終わりに差し掛かると、ゴゴゴ……と大きな地鳴りのような音が地面を伝って響いてくる。何かが待っているような予感を感じながらマンハッタン一番街に入ると……沿道の人・人・人。大歓声が地鳴りのように聞こえてきていたのだ。走りながら、身が震えた。
138丁目まで進みブロンクスで折り返し五番街に入ると、 まもなく35 ㎞を迎え、セントラル・パークのフィニッシュを目指す。アップダウンが多くなかなかハードなコースだが、これだけ応援され続けると、がんばれてしまう。応援の力はすごい。 ゴール後、渡された防寒ポンチョを着て完走メダルを首に下げホテルまで歩いていると、すれ違う人すれ違う人、ほとんど皆が「Congratulations!」と称えてくれる。見ず知らずのランナーに声援を送り、どんな完走者にも賛辞を贈る。素晴らしい文化だと思う。
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