ランナーズonline

フルマラソン レース中の「困った」を解決①

2024年11月01日

※本記事は『ランナーズ2025年1月号』掲載内容になります。


9月以降、全国各地でフルマラソンが開催されています。出走した皆さんは、トラブルなく終えられましたか? どんなに練習を積んでも、万全の準備をしても、レースではなぜかトラブルが起こってしまうもの。本特集では、多くのランナーが経験するレースでの3つの「困った」を取り上げ、コーチや専門家が対策を指南します。「困った」を抱えている皆さん、今冬のレースに向けてぜひ参考にしてみてください。





困った①:頻繁にトイレに行きたくなる

本物ではない尿意は我慢できます

レース当日のトイレマネジメントはランナーの大きな関心事。ここでは頻繁な尿意に困っているサブスリーランナー関口篤史さん (50歳) の悩みに、自身の YouTube でもトイレ問題について解説している原田拓コーチが答えまます。まずは原田コーチが持論を述べました。


トイレアンテナの感度問題と体内の水分に対する理解問題

“ トイレアンテナ”の感度問題
この問題の論点は二つあると思います。一つはトイレに対するアンテナの問題。尿意を催すのは、「トイレアンテナ」の感度が高くなっているからです。トイレのことばかり考えて頭の中が尿意に占領された状態です。行きたいときに行けない、そう思うと、そのストレスが偽物の尿意を育てるのです。尿がたまっていないのにアンテナが立っているからトイレに行きたくなる。その尿意は本物ではないので我慢できます。

体内の水分に対する理解問題
もう一つは身体に蓄えられている水分量を把握しているかという問題。レース前は水分をたくさん取っておかなくては、と考える人が多いと思います。でも大会直前は多くのランナーは練習量を落とすので、発汗量が減ります。実は体内の水分は思っている以上に蓄えられており、余っている可能性もあります。余った分は尿になります。
食事だけでもけっこう水分を取れているというのも、意外に見落としがちです。たとえばレース当日の朝、おにぎり3個、味噌汁、バナナ、エネルギーゼリーをとったとすると、これで約600mlの水分を摂取できているのです。1時間のジョギングによる発汗量は、気温10℃の冬場は500~750mlです※(※条件によって異なる)。前述のようにレースが近づくとこれより減ります。
とすると、脱水にならないようスタート前にとった水分は余分かもしれません。夏場は別ですが、冬のマラソンは足りない分は給水所で補えばいい、と考えてみましょう。また身体が一度に吸収できる水分量は200~250mlといわれています。給水所で一度にガバガバ飲んでも全ては吸収されません。一定量を超えると水分が体内にあふれて、尿になるだけです。
こういった全体感を理解し、水分の出入りを数字で把握したうえで冷静に考えるのです。私の持論は「尿意の問題は算数で解決できる」です。計算上、余分にとっていないはずなのに尿意が出たら「変だぞ、これは本物の尿意ではないな」と、いま感じている尿意が本物か偽物かが分かり、すぐトイレに行くべきか否かを正しく判断できるのです。


無料エリアここまで

※こちらから記事検索ができます。



本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!

「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。



※こちらから記事検索ができます。

「ランナーズonline」 一覧に戻る