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10/10スタート『俺たちの箱根駅伝』箱根経験者が共感した“リアルな心理描写”

2026年9月18日

ドラマ『俺たちの箱根駅伝』の完成披露試写会が9月14日に行われ、大泉洋さん、山下智久さん、伊藤沙莉さんらが作品への思いを語った。
ドラマ『俺たちの箱根駅伝』の完成披露試写会が9月14日に行われ、大泉洋さん、山下智久さん、伊藤沙莉さんらが作品への思いを語った。

池井戸潤さんの小説を原作とする日本テレビ系連続ドラマ『俺たちの箱根駅伝』が、10月10日(土)夜9時にスタートします。同作は、予選会敗退から学生連合チームに選ばれた選手たちと、その中継を担うテレビ局スタッフの奮闘を描く物語。月刊ランナーズでは、学生時代に箱根駅伝へ出場、またはチームの一員として箱根を目指し、現在は同誌を発行する株式会社アールビーズ(当社)に勤務する4人による座談会を掲載しました。

出場経験者たちが感じた「リアル」
登場したのは、東海大学で2回出場した高瀬晋治、専修大学で1回出場した小原延之、中央大学で3回出場した須河宏紀、そして駒澤大学が初優勝した当時の陸上部員だった有田洋二。それぞれが自身の経験と重ねながら、原作に描かれたリアリティについて語っています。

原作を読んだ4人が共通して挙げたのが、選手の心と身体の揺れまで丁寧に描かれていることでした。
中央大学時代に3度出場した須河は、自身の経験をこう振り返ります。「過去に3回出場していますが、調子がいい状態で迎えられたことはありませんでした。1年間を通してレースがある中で、箱根にピークを合わせるのは非常に難しい。作中でも、思うように実力を発揮できない選手の描写があり、非常にリアルでした」

大きな目標レースに向けて練習を積んでも、当日に必ずベストコンディションでスタートラインに立てるとは限りません。出場経験者たちからは、本番をベストコンディションで迎える難しさが共通して語られました。

東海大学で2度出場した高瀬は、「出走する10人全員を絶好調にそろえるのは神業に近い」と話します。完成披露試写会では、大泉洋さんも「20kmになるとメンタルやその日の調子が結果に大きく影響し、そこからドラマが生まれる」と語っていました。

調子の良い選手もいれば、故障や不調を抱えた選手もいます。その中で監督はどう声をかけ、選手はその日にできる最善の走りをどう組み立てるのか。そうしたやり取りも、本作の見どころの一つとなりそうです。

また原作では、学生連合チームの選手たちの葛藤も大きなテーマとなっています。高瀬は、「他のスポーツに置き換えた時に、そういった敗者復活チームってほとんど存在しないと思うんです」と語り、有田も「本人にとって本番までいろいろ揺れ動くものがあるのだろうなと。選手一人ひとりのエピソードや心情が描かれていたのは、読んでいて込み上げるものがありました」と振り返ります。

実際の出場経験者たちが強く共感したのが、予定通りには進まないレースの描写でした。専修大学で9区を走った小原は、繰り上げスタートまで残りわずかという場面で前走者を待った経験を持っています。8区の選手は中継所直前で転倒。落ちた襷を小原が拾い上げるようにしてスタートしたといいます。

須河も中央大学時代、2区の選手が低体温症でフラフラになりながら中継所まで襷を運んできた場面を忘れられないと語ります。テレビで見ていた出来事が、突然、自分の目の前で起こる。原作では、こうした予測不能な出来事の中で選手たちが何を考え、どう決断するのかが丁寧に描かれています。実際に走った二人の証言は、その描写のリアリティを裏付けるものでもありました。

選手だけではない。「伝える側」のドラマ
ドラマ『俺たちの箱根駅伝』のもう一つの柱が、「テレビ中継の舞台裏」です。原作を読んだ高瀬は、作中に登場するテレビ局の取材や、映像を切り替える「スイッチング」の描写について、「この本を読んでから箱根駅伝を見ると、新しい楽しみ方が広がる」と語っています。

高瀬自身、出場前には担当アナウンサーから細かな取材を受けました。小原も、当初30分の予定だった取材が約60分に及び、選手一人ひとりの背景を丁寧に聞き取る姿勢に驚いたといいます。普段、私たちが目にするのは走る選手たちと順位、タイムです。しかし、その映像の裏では、アナウンサーやディレクター、カメラマンなど、多くの人が一つのレースを伝えるために動いています。完成披露試写会で大泉さんは、「駅伝のレースも面白いし、テレビマンたちの戦いも面白い」と語りました。

ドラマでは、選手たちの挑戦だけでなく、競技を全国へ届ける人々の苦闘も大きな軸となります。実際に箱根路を経験した4人が共感した場面に注目して見ると、『俺たちの箱根駅伝』をまた違った角度から楽しめるかもしれません。



番組情報
日本テレビ系連続ドラマ『俺たちの箱根駅伝』

・初回放送:10月10日(土)夜9時
・放送:日本テレビ系
・原作:池井戸潤『俺たちの箱根駅伝』
・主演:大泉洋
・出演:伊藤沙莉、山下智久 ほか
初回は、予選会突破を目指す明誠学院大学と、中継を担う大日テレビのチーフプロデューサーたちの挑戦から物語が始まります。

※本記事の座談会は『月刊ランナーズ』2024年10月号・11月号掲載記事を再構成しました。



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