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マラソン年代別世界選手権2連覇の75歳 「サブスリーもしたことのない自分が世界一になれるとは夢みたいです」

2026年7月01日

※本記事は『ランナーズ2026年9月号』掲載内容になります。

今年5月のケープタウンマラソン(南アフリカ)を走る川瀬さん
今年5月のケープタウンマラソン(南アフリカ)を走る川瀬さん

走って輝く人生100年時代
川瀬洋治さん(兵庫・75歳)

42歳から走り始めた川瀬さんのフルマラソンの自己ベストは3時間11分11秒。2025年、2026年のマラソン年代別世界選手権(男子75~79歳の部)で2連覇を達成した。

文/市村まや 写真/本人提供


今年5月にケープタウン(南ア)で開催されたマラソンの年代別世界選手権(※)で2連覇を果たした川瀬洋治さん(75歳)は、武庫川の河川敷で週5回、1回12㎞前後のビルドアップ走を行う。
最初はキロ6分を超えるペースで入り、徐々にペースを上げていく。ラスト3㎞はキロ4分20秒ほどになるという。

「月間走行距離は300㎞が目標で、5年前から練習の質を高めるために、自分でポイント表を作成しました。1㎞ごとのタイムでポイントがつく仕組みで、キロ5分59秒(0・5ポイント)から4分5秒(8ポイント)まで10~15秒刻みでポイントを設定しています。ランニング仲間からは『かわにゃんポイント』と呼ばれています(笑)」


1回の練習での最低ノルマは10ポイント。月間目標は300ポイントだという。
「練習嫌いな自分でも、楽しく速く走れる方法がないかと考えました。ポイントがあると自然とペースを意識して、速く走るようになりました」  

毎朝5時に起床して朝食後に練習し、日中は趣味の野菜づくりに勤しむ。週1回は体幹を鍛えるために三井島システム体操(みいしま)の教室に通う。
「音楽に合わせて54種類の体操を約60分で行います。立位や四つばい、座位など様々な姿勢で行うので全身の筋肉が刺激されます。始めて8年ほどになりますが、レース後半でもフォームが崩れなくなりました」

1950年に神戸で生まれ、中学はテニス部、高校は柔道部、大学はワンダーフォーゲル部に所属した。卒業後は電気技術者として勤務。41歳のとき、西宮国際ハーフマラソンの3㎞(ファミリーの部)で、2人の子どもに負け、「お父さん遅い」と言われたことが悔しくて走り始めた。
「レースの途中で子どもたちがいなくなったんです。ゴールしたら先に待ってて、『お父さん遅いなぁ』と言われました(笑)。そのあとから週3回走るようになり、半年後のハーフでは1時間39分で完走しました」
 
走り始めた翌年にいまも所属する『武庫川スポーツクラブ』に入会。月間200㎞ほど走るようになり、59歳で3時間11分11秒(自己ベスト)をマークした。70歳で会社を退職し、月間走行距離を300㎞に増やすと21年の金沢マラソンで70代の部1位に。これをキッカケに、年代別世界選手権に出場するようになった。

「72歳で初参加してから、なかなか上位に入れませんでしたが、75歳のニューヨーク・シティで初優勝(3時間35分6秒)、ケープタウンで2連覇を達成しました(3時間48分58秒)。サブスリーもしたことのない自分が世界一になれるとは夢みたいなこと。次の年代別世界選手権は来年3月7日の東京マラソン。男性では誰も達成していない3連覇に挑戦します」
※40歳以上のランナーを対象に、アボット・ワールドマラソンメジャーズが毎年開催する世界選手権。2021年に初開催され、男女ともに9つの年代区分で競われる。



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