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【マイトレーニング】全日本フルマラソンランキング47歳1位

2025年12月01日

※本記事は『ランナーズ2026年2月号』掲載内容になります。

23年福岡国際マラソンを走る中村さん
23年福岡国際マラソンを走る中村さん

マイトレーニング

仕上げは本番2週間前にキロ3分25秒の単独30km走

中村直樹さん(大阪・47歳)
マラソン2時間30分以内で走る市民ランナーを紹介する連載。今回は今年3月の東京マラソンで2時間24分31秒をマークした中村直樹さん(大阪・47歳)です。

取材・文/吉田誠一 写真/ 石田祥


「練習計画を考えるのが面白い。希望ある目標実現への道標を描けるから」

IT企業のシステムエンジニアを務める中村直樹さん(大阪・47歳)が、3月の東京マラソンで2時間24分31秒(ネット)を記録し、24年度全日本マラソンランキング男性47歳のトップに立った。

中学時代はバスケットボールをしていたが、高校で陸上部に入り、3年時に3000m障害を始めた。「バスケットをしていたからか、跳ぶのは苦ではなかった」。関西大学に進み、3000m障害のベストは8分55秒、日本インカレでは5位につけた。5000mでも14分20秒をマークしたが、それでも「スピードタイプの選手ではない」と自覚していたという。

就職当初は気晴らしに走る程度だったが、2003年に現在の妻と出会い、自分という人間を知ってもらう話題づくりのためにハーフマラソンに出場。走る楽しさを思い出した。05年つくばで初マラソンに挑み、後半に失速しながらも2時間56分49秒のサブスリーを記録。「学生時代の走りの感覚が残っていたので、そこまで練習しなくても走れるかと思ったが、痛い目をみた」と話す。

仕事や育児の影響で、練習時間を短縮するためペース走中心の練習をこなし、結果が出ていたが、14年福岡国際で2時間26分37秒を出した後は停滞した。「そんな状態を打開するため、間に合わせの練習ではなく、スピード持久力の向上を目指した計画的な練習に取り組み始めた」。合わせて、21年からは年4、5本、トラックの5000mに出場するようになった。


1年を4つに期分けフル14日前に仕上げの30km走

1年を4つに期分けし、ターゲットのマラソン(福岡国際と大阪か東京)に向けた長期の練習日程を設定タイムまできっちり組む。「過去の経験から、この時期までにこれができれば、 大会でこのタイムが出ると逆算できるようになっている」

現状から「もっとここを伸ばしたい」と感じたら、スケジュールを微調整する。「予定は30km走でも、もう少しスピード強化が必要と感じたら、20kmにして設定ペースを上げる」

練習日誌はつけないが、ガーミンのデータを練習計画立案の参考にする。心拍数はインター バルの後などにチェックする。「きついと感じたのに、心拍数が上がっていないときがある。 もっと追い込めたのかどうか、練習負荷を心拍数で確認する」という。

「練習スケジュールを考えるのが面白いんです。実際はどうなるか分からないけれど、これができたら、こうなるという目標実現への道標を描けるから」

現在は午前5時半に起き、家族の朝食をつくる。平日のトレーニングは7時からロードや公園で1時間。基本的に在宅勤務で、8時45分から午後8時過ぎまで働く。練習会に参加するのは年に数回程度だという。

21年の防府で2時間24分10秒の自己最高、24年の大阪でも2時間24分52秒(全日本マラソンランキング男性46歳の2位)を記録した。毎回フル本番の2週間前に、レースペースのキロ3分25秒で30kmを単独で行うという。

「練習計画の仕上げとして実施している。周りからは『負荷をかけすぎなのでは』と心配されるが、本番のペースを見直す材料にもなるため、重要な指標になっている」

今年6月に5000mを15分14秒38で走り、これまでの社会人のベストを上回った。「速く走りたいというより、去年の自分に負けたくないという気持ちが強い。去年できたんだから、今年はもっとできる自分でありたい」。2時間22分台を視野に入れて、綿密な練習スケ ジュールを組む。


1週間のメニュー例

月木金 【朝】13kmジョグ(キロ平均4分10秒)
レスト
【朝】400m×10本(72~74秒・間200mジョグ)
  または1000m×5本(3分5秒~3分10秒・間200mジョグ)
  ※3~5月のトラックシーズンは設定を速いタイムに寄せる
【朝】3km×4本(9分45秒・間1000mジョグ)
  または5km×3本(16分15秒・間1000mジョグ)
【朝】30~40km走(キロ3分40秒~3分45秒)または150分ジョグ
  ※3~5月は20kmまで
  ※フルマラソン2週間前はレースペースでの単独30km走(キロ3分25秒)


① 4期に分けた年間予定 月初めに結果を振り返る

目標タイムから逆算し、3カ月ごとの練習予定をメニュー、設定タイムまで定め、月初めに現状を確認して補正する。3~5月はスピード養成期で、20km以上走ることはない。6~8月は基礎づくり期として、ランニングフォームを意識する。9~11月はマラソンの身体づくりをテーマに1回で走る距離を延ばしつつ、スピードも上げる。12~2月は福岡国際の結果を踏まえた課題克服期。


② ポイント練習は単独で実施 腹八分目で疲労をためない

自身の練習計画を優先するためポイント練習は1人で行う。水曜か木曜にスピード練習、土曜か日曜にペース走。疲労をためないように意識し、練習を継続することを重視する。土日のいずれかはロング走かロングジョグ。夏場でもキロ4分~3分40秒の30km走を行う。大会前に2度、40km走をこなし、本番2週間前に最終チェックとしてレースペースのキロ3分25秒で30km走を行う。


③ 月間400kmを通年継続 アイシングを欠かさない

朝の一部練習が基本で、平日のジョグはキロ平均4分10秒で1時間(信号待ちがあるので13km程度)。13km×4日で52km、週末50kmと合わせて週間約100km、月間400kmを目標とする。完全レストは仕事の都合や疲労具合によって週1日。故障予防のために、練習後は過去にケガをしたひざを必ずアイシングする。寝る前はマッサージローラーなどで30分ほど身体をほぐす。



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