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RUNNET TRAIL

トレラン・レースリポート

  • NOZAWA TRAIL FES

開催日:2019年8月3日 (土)
開催地:長野県(野沢温泉村)
種目:
【ロング27km】 出走者:570名/完走者:523名/完走率:91.8%
【ダウンヒル(ショート)12km】 出走者:354名/完走者:351名/完走率:99.2%

信越五岳を望む絶景から、ダウンヒルを一気に駆け下りる爽快レース

リポート/津久井 希理果さん

国内では珍しいダウンヒルレースである『NOZAWA TRAIL FES』。毎回この日にだけ開放される特別なコースで、標高1400mからの絶景を眺めながら標高差約900mを一気に駆け降りる爽快感を味わえる、走り応えのあるレースです。

トレイルランをやってみたいが急登が不安だった私。「ダウンヒルメインなら」という気持ちで一昨年、デビュー戦として選んで以来、その楽しさにハマって今年で3回目(ショート約12km)の参戦となりました。目標は昨年タイムより10分縮め、1時間40分程度でゴールすることです。


津久井さんの装備
「備えは十分に」が基本です。自分は走力に自信がないですし、自然の前では人間は無力なので。熱中症対策に水500ml、スポドリ500ml×2本、そして熊鈴、シェル、エイドキット、予備のテーピング、ポイズンリムーバー。自分でひと通りの応急処置ができるように揃えました。かなりの傾斜で足腰への負担も大きいので、レース前には足つり対策のパウダーを摂取。補給食として、ジェル数本、餅系の固形食を少々、塩タブレットを用意。結果として、水分はほぼ飲み切り、ジェル2本と塩タブを摂取しました。咀嚼が必要な固形物は喉を通らないような暑さでしたね。


ゴンドラで登る絶景ポイントからスタート!

ゴンドラで上ること約15分、レースは信越五岳が一望できる標高1400m地点からスタート! この時点でだいぶテンションが上がります。

スタート! まずは下りのロードから
スタート! まずは下りのロードから

最初の約4kmは下りのロードから始まり、緩やかな上りのトレイルへ。若干細めの道もあり、中盤以降スタートだとやや渋滞気味の中をワイワイと進んでいきます。基本的に走りやすい道ですが、トレイルでは熊やハチに備えておいたほうが安心だと思います。

いったんロードに戻り、いよいよ約6kmの本格的なダウンヒルがスタート!


爽やかな林道を駆け下りる!
爽やかな林道を駆け下りる!


よく整備され、道幅もあるトレイルをどんどん下っていくコースなので、スピードも出せて最高に気持ちいいです。ただ、野沢の夏は灼熱地獄! 遮るものの無いゲレンデエリアに出てくると、一気に日差しの攻撃が始まります。日焼け止めの意味がなかったです(笑)。


ぐんぐん走れるダウンヒル、さらなる急坂へ突入

より急なダウンヒルゾーンへ挑む
より急なダウンヒルゾーンへ挑む

水分を十分に補給しながら、いよいよ約2km続く、さらなる急坂へ。一瞬腰が引けるものの、おなかにぐっと力を入れ、思いきって前傾気味で慎重に歩を進めていきます。決して気は抜けませんが、このザ・ダウンヒル!な坂こそ楽しみたいところ! 眼下に広がる野沢温泉村の景色は、思わず見とれてしまうほどの絶景です。


野沢温泉村の景観でパワー注入!
野沢温泉村の景観でパワー注入!

この後も、時折吹き抜ける風に癒されながらひたすらトレイルを下っていきます。7~8km地点からだんだん足腰に負担を感じてくるので、飛ばしすぎないほうがよいかと思います。


このかぶり水で生き返る!!
このかぶり水で生き返る!!

下りきった10km地点手前付近には、うれしいウォーターポイントが! ここで頭から全身に水をかけてもらい一気に復活です!


最後の難所をクリアしてフィニッシュへ

この直後には登りが待っています。距離的には数100mと長くありませんが、ダウンヒルで疲れた足腰にはなかなかインパクトが(笑)。

思い切りダウンヒルを楽しんでフィニッシュへ!(津久井さん)
思い切りダウンヒルを楽しんでフィニッシュへ!(津久井さん)

でも、ここを切り抜ければあとは緩い下りのロード。ゴール地点の歓声も聞こえ、「あと少しだ!」と気持ちが盛り上がってきます。一気に加速し、ラン仲間たちに迎えられながら笑顔でフィニッシュ!! 目標タイムには届かなかったけど、あきらめずに走り切れて本当に良かったです!

フィニッシュ会場の野沢温泉スキー場ジャンプ台広場
フィニッシュ会場の野沢温泉スキー場ジャンプ台広場
ロング27kmの部はこのジャンプ台から北竜湖、小菅神社のトレイルを進む本格トレイルラン
ロング27kmの部はこのジャンプ台から北竜湖、小菅神社のトレイルを進む本格トレイルラン

フィニッシュ会場には冷え冷えのおいしいリンゴジュースやジェラートなどのブースがあり、野沢温泉村ならではの外湯も楽しめるうえに、夜はパーティーも、とこのレースはまさに「フェス」! サービス精神あふれるスタッフや気さくなランナーたちと交流できて、朝から晩まで大満足の素敵な大会でした。


■次回参加の方へのアドバイス

・ショートは初心者でも時間に余裕をもって走れる、ダウンヒルメインのコースで、ついつい飛ばしてしまいますが、足に負担がかかりすぎないように注意です。
・下りの傾斜に最初はビックリすると思いますが、目の前に広がる絶景を味わいながらマイペースに楽しんで下ってくださいね。何よりも、野沢は暑さに負けないように心身ともに準備をすることが大切です。


キッズ小学生の部でも元気な子どもたちが駆け下りました!
キッズ小学生の部でも元気な子どもたちが駆け下りました!


リポート/津久井 希理果さん
  • リポート/津久井 希理果さん

岐阜県出身、愛知県名古屋市在住の会社員、39歳。武道や登山は好きだが走るスポーツとは無縁で過ごす。3年前、友人を通じてトレイルランと出会い、自然との新しい接し方やレースに関わる人々の姿に魅力を感じ、一気にハマる。以来、五感全開で自然を楽しむことをモットーに、長野県北信エリアのショートレースを中心にマイペースに参戦中。また、ボランティアとしてもトレランを楽しんでいる。



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